JSME若手優秀講演フェロー賞
川目拓磨(元M2)が、日本機械学会若手優秀講演フェロー賞を受賞しました。 受賞対象論文は「相変化を伴う気泡流中での圧力波伝播の理論解析」(2023年3月:関東支部第29期講演会)です。 20名に1名の高倍率で授与され、発表内容の新規性やレベルも評価対象となります。
金川研日誌(5/25)
新B4に日誌を書いてもらいました(金川)。
今年から配属になったB4です。短いですが、この研究室に配属されるまでの経緯と配属後から今に至るまでの生活について書いていきたいと思います。
私が金川研究室に興味を持ったのは、金川先生の数学を用い、厳密性を重視して物理へと向き合っている授業を受講したときです。自分の性格的にこういった理論研究ができればいいなと思っていました。また、単に勉強のことだけでなく、論文の書き方や研究発表のプレゼンの仕方などまだ慣れていなく上手くできないであろうことに対するフォローも手厚いと聞いていたからです。しかし、最終的に金川研究室を選んだ理由は、ネガティブなものと俗っぽい理由が多いです。まず、私は不器用なので実験が必要になる研究室には行きたくないと思っていたこと(授業の実験でもうまくいったことが少なくてレポートが大変だった)。パソコンのタイピングは遅いし、プログラミングも好きじゃないのでやりたくなかったこと(ずっとパソコンに向き合っていると目が痛くなる)。また、コアタイムなどはなくオンラインでの面談が主になるからそのためだけに登校しなくてもよいこと(授業のない長期休みには県外の祖父母と過ごしていたかった)。学生室の環境が良さそうだったこと(最新のエアコンと大きな机がある)。先生が雑務を頼んできたりすることがないこと(この日誌も多分断ればそれで終わる)。勉強道具を研究費から買ってもらえること(出費が抑えられてラッキー)。先生とスイーツ食べに行けそうだったこと(甘党で何が悪い!?)。等が挙げられます。
4月に入ってからは、大体週1回のペースで先生と面談を行い、研究の基礎となる方程式についての勉強などを行っています。研究のテーマは希望すればそのテーマを与えてもらえ、質問すればその対応もしっかりとしてもらえます(自主的に動く姿勢は大事)。また、研究室にいる先輩方は皆さん優しいので質問するとどんなことでも丁寧に教えてくれます。また今月の中旬には学会見学ということで福岡で行われたターボ機械協会第88回総会に出席しました。同研究室の先輩や他大学、企業の方の研究発表は内容を全て理解できるわけではないものの興味深いものが多く、またプレゼンの仕方の勉強にもなりました。特にキーノート講演として行われた九州電力の方のお話は研究の実用化というところまでが想像でき、研究を楽しくするものになるなと感じました。金川研究室は学会に行くとその当日以外は拘束が全くないので自分の好きなことができます。私は同期の人達とともに有名なスイーツが売っているお店を計10店程訪れたり、福岡の名物であるとんこつラーメンを屋台に食べに行ったりしました。また、学生では訪れるには値段的に少し抵抗があるようなお店に先生に連れて行ってもらい名物をほとんど飲み物代だけで食べさせてもらえたりもしました。
最後に研究室配属になってからの私のとある一日の過ごし方を紹介します。
6時 起床、朝食と昼食用の弁当を作り、朝食を食べる。
7時 洗濯物を干すなどの家事を一通り済ませる。
8時 研究室へ向かう 到着 研究室に備わっている冷蔵庫の中に弁当を入れておく
8時40 1限があれば取り組み、無ければ課題や研究に取り組む
11時30 研究室に備わっているレンジを使い弁当を温めて食べる。
12時15 3限以降の授業、または課題、研究
19時 下校
というようなサイクルになっています。なんといっても研究室に冷蔵庫とレンジがあるのがいいですね。3年生のころまでは図書館で勉強をしていても食事の度に帰宅せねばならず面倒だったし、弁当を作っていってもどうしても冷めてしまうのでメニューも断念するものが多かったですが、冷蔵庫と電子レンジがあればどんなメニューも温かい状態で食べることができます。
というように快適に1日勉強に取り組める環境が金川研究室には整っていると感じています(B4)。
学生表彰
鮎貝崇広(D3)が、ターボ機械協会第88回総会講演会(福岡)において、若手優秀講演賞を受賞しました。21名の若手講演者中、2名の受賞者の内1人に選ばれました。
講演題目は「高精度キャビテーション予測に向けた気泡流モデルの開発とその安定性解析」で、気泡流の二流体モデル基礎方程式に関する内容です。原著論文はこちらです。
早期卒業研究B3配属
早期卒業研究を履修中の工学システム学類3年生の1名が金川研に配属されました。飛び級に相当し、3年次には講義と卒研を並行で進め、3年間での卒業(学士号)を目指すものです。2年次までの成績が極めて良い場合に履修が可能となります。
研究群HPにOBの2名のメッセージ掲載
金川研日誌(5/8)
新B4に日誌を書いてもらいました(金川)。
B4で今年度から配属されました。自分が金川研を選んだ理由とこれまで(配属から2か月)で感じたことを書こうと思います。
まず、自分が金川研を選んだ理由は先生からのサポートが手厚いことと自由に研究できることです。私は研究内容にはさほど拘りはなく、面倒見がどれだけいいのかという点で研究室を選んでいました。私は分からないことがあるとすぐ人に相談したくなるタイプの人間なので、面倒見のいい先生のもとでたくさんアドバイスをもらいながら研究したいと考えていました。金川先生は授業を受けた際にとても生徒のことを考えてくれているなと感じ、また実際に配属された先輩たちの意見でも面倒見がいいと聞いていました。もう1つはコアタイムやゼミなどで拘束されることがないという風に聞いていたので、研究をしたいときにできるというのはマイペースな私にとってとてもいい研究室だなと感じました。以上の理由から金川研を志望しました。
実際に配属されて2か月ほどが経ちましたが、先生とはだいたい週に1回のペースで面談を行い、研究のための勉強会や進捗に対するアドバイス、不明点の相談などを1時間から1時間半ほどかけて話しています。面談は1対1か同期を交えた3人で行っていて、少人数のため質問しやすく、とても有意義な時間であると感じています。また自由な研究ができるというのも聞いていた話そのままで、拘束されることは一切なく、私は研究がしようと思った時だけ学生室に行って研究しています。
研究についてはテーマがなんとなく決まった程度でまだ勉強の段階ですが、ひたすらに手計算で式を変形していくもので、個人的にはとても興味深く面白いなと感じています(B4)。
Int. J. Multiph. Flow (二流体モデル方程式)
鮎貝崇広(D3)の論文が、Elsevier の Int. J. Multiphase Flow (IF_2021 = 4.044, IF_5year = 3.972; Mechanics で Q2 (37/138); CiteScore = 6.4) から出版されました(2023年5月3日)。
キャビテーションの影響を評価するための平均化気泡流モデルに対し、熱減衰の効果を表すエネルギー保存方程式を新たに導出しました。このエネルギー保存式が、基礎方程式系の解の安定性を向上させることも示しました。
サイエンスカフェ講師(金川)
2023年5月1日、茨城県立並木中等教育学校におきまして、SSHサイエンスカフェ「暮らしの中の流体力学~物理と数学の世界~」の講師を務めました。生徒さんからは鋭いご質問を多く頂きました(金川)。