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研究内容

以下の記事で当研究室の研究内容を簡単に紹介しています:

日本流体力学会誌の掲載記事

日本混相流学会誌の掲載記事

日本機械学会流体工学部門HPの研究紹介

TRiSTAR HP

本HPに、長らく、詳細な研究内容を掲載できておらず、そろそろ、追って、整備予定ですが、いつになるか不透明です。

博士論文公聴会(鮎貝)

2024年1月19日に、鮎貝崇広(D3)の博士学位論文公聴会が行われました。気泡流の体積平均二流体モデル方程式の構築と、発泡マグマ中の地震波伝播に関する二部構成で、いずれも数理的なアプローチをとったものです。当研究室では1人目の博士後期課程学生です(金川)。


D3の先輩の博士論文公聴会を拝聴しました。私自身は博士論文公聴会を生で聞いたのはこれが初めてだったので、卒論・修論、学会等とは何が違うのか気になりつつ発表を聞いていました。

まず、発表時間が45分間もあり、かなり長いなと思っていましたが、先輩の発表がスムーズかつ明快だったため、私の体感としてはあっという間でした。しかし、発表を45分で過不足なくまとめるというのは相当の構成力と試行錯誤が必要だと思われ、先輩も膨大な時間を準備と練習に費やしたのだろうと推察しました。

発表内容については、私は昨年末の学会で先輩の発表を拝聴していたので、内容の一部は見覚えがありました。しかし、学会の時とは発表の構成が違っていて、発表のアウトラインを強調していたり、現在話している内容と発表全体との関係を適宜確認したりと、長時間の発表向けに工夫されていました。

質疑応答に関しては、元々なのか延長したのか分かりませんが、発表と同じくらいの時間が質疑に費やされていました。公聴会に出席していた先生方全員の疑問点が解消されるまで質疑が続けられていましたが、これは卒修論とは大きく違う点だと思います。質疑の様子を見ていたら、博士論文公聴会がDefenseともいわれるゆえんが分かったような気がします(M1)。

セミナー

京都工芸繊維大学にて、金川が、セミナー「超音波医療に関連するマイクロバブルの数理モデル」を行わせて頂きました(2024年2月19日)。また、いくつかの実験室を見学させて頂きました。お世話になり有難うございました。

研究室紹介’23(4/4)+博士後期進学+JSPS学振DC申請

進学予定のM2学生に、研究室紹介文と兼ねて、以下、博士後期課程および学術振興会特別研究員DC申請について書いてもらいました(金川)。

はじめに

学振DC1に採用内定しており、博士課程進学を決めた私が、学振に向けてどのような戦略で修士課程の研究を行ってきたか、および金川先生にどのような指導をしていただいていたか、をメインに書きたいと思います。一般的な金川研での生活については過去に先輩方が書いてくださっているので、そちらを参照ください。
主に学振について書きますが、学振を目指すうえで、4年生から研究室を変えない修士の学生より1年短いので、それなりに詰まったスケジュールであることを先に断っておきます。当時は少し大変と思うこともありましたが、今から振り返れば、短期間に先生との連携を密に取りながら研究を進めることができました。さらに学会にも多数参加することができ、研究についてたくさんの経験を積めたのが良かったです。学会については交通費および宿泊費の自己負担はありませんので、意志さえあれば、発表したいだけ発表することができます。学会参加・発表にかかる費用は、金川先生の研究費から出していただいており、恵まれた研究環境であることは間違いありません。

目次

1.自己紹介
2.博士課程への進学について
2-1. 進学を決めた理由
2-2. 進路の懸念
2-3. 金銭面の懸念
3.学振についての基礎知識
3-1.学振の制度内容
3-2.学振採用には何が必要か。
4.学振採用を目指すことを念頭に置いた私の研究スケジュール
5.学振の申請書をどう書いたか。
5-1.研究計画を書くにあたって苦労した点
5-2.研究遂行力の自己分析

本編

1. 自己紹介
学部は茨城大で、大学院から筑波大(金川研)に来ました。学部時代の専門は数学・情報数理で学士(理学)です。4年生で所属した研究室は流体力学関連で、水面波の方程式の数値計算と、砕波条件についての研究に取り組みました。

2-1. 博士課程への進学を決めた理由
大きな理由は二点あります。
一点目は、学問的な興味もありますが、特定の研究テーマに対するこだわり、というより研究活動を通してもっと漠然とした問題解決能力・仮説構築力などを身に着けることに興味がありました。これは修士の2年間だけでは短いと考えました。修士入学直後では、博士課程進学:就職の意思は半々でした。数か月経過後ぐらいから85% : 15%で進学を考えるようになり、学振をターゲットとした生活を送りました。
また、将来的に海外に住みたいと考えている事も理由です。というのも、博士号を持っていると、海外の労働ビザが通りやすい、またアメリカなどでは永住権を取りやすいと言われています。もちろんこれだけが進学理由ではありませんが、日本以外にもグローバルに活動するために、一つのメリットであることは間違いないです。今は事情があり、長期間日本を離れることは難しいですが、博士課程の間に海外に行けるチャンス(学会など)があれば、積極的に参加するつもりです。

二つ目の理由は、消極的ですが、就活との兼ね合いです。修士課程修了後に就職する場合、大学院入学後すぐに(夏頃?)就職に向けた活動を始めるのが通常と思われます。(違ったらすみません。)私は少し例外的かもしれませんが、学部と修士で、理学から工学へとかなり専門を変えました。よって、入学直後は、院の授業についていくためにも、研究のためにも、工学の基礎から新たに学ばないといけません。ここで、学振を目指しつつ、就活も行い、博士進学と就職の両方の可能性を残しておくことも理論的には可能だったかもしれません。しかし、専門基礎科目の習得と学振を目指した研究と就活をすべて同時に行うことは当時の私にはかなり難しいと思われました。就活に時間を割ける余裕がないと判断し、就活との両立を諦め、研究のみ行うこととしました。

2-2. 進路の懸念
進学を躊躇する理由として、修了後の進路について上がることが多いと思います。私は、学部時代は博士課程進学について微塵も考えていなかったので、修士に入ってからいろいろ調べました。博士までいくと就職できない、とネットの記事を見かけることもありましたが、これは実際には分野によるみたいです。もっと言えば個人の能力次第で、博士とひとくくりにできるものでもないので、私はあまり悲観的には考えてはいません。特に進路について明確な答えを出せていませんが、金川研での生活を通して、一年前より成長した実感も確実にあるので、今は研究をしっかり行いつつ、大学の開催しているキャリア説明会などにも参加し、興味の向く方向(社会に応用する先)を具体的に探しているところです。

2-3. 金銭面の懸念
進路と同様に、金銭面での懸念もよく聞きます。実際、学振ありの博士課程と比較して、修士課程で就職するほうがよい給料がもらえるとは聞きます。おそらく正しいと思いますが、私は就活を経験しておらず、企業における標準的な給料すら知らないので、どれだけの差があるかわかりません。学振は月額20万円(税引き前)です。学振に採用された博士学生は、独立生計ですので、年収の基準よって授業料はありがたいことにかかりません。よってすべて生活費に使うことができ、贅沢はできないかもしれませんが、生きるのに十分と私は思っています。DC1に採用されたので良かったものの、もし採用されていなければ、私の場合はほぼ確実に進学しない選択をしたと思います。(一応学振以外にJSTなどの支援もあり、昔に比べれば博士課程への支援は手厚くなっていることには触れておきます。)データとして、2006年ごろから現在までDC1全体での応募者数が増加傾向ですが、2010年からは年々採用率が低くなっています。2024年度採用かつ私の出した領域だと採用率は13.7%でした(電子申請システムによれば)。

3. 学振についての基礎知識
3-1. 学振の制度概略
私が採用内定している学振DC1は、正式には日本学術振興会の「特別研究員制度」のことです。DC1は修士2年の5月頃に申請書を提出し、そこで採用されれば、博士課程3年間の研究奨励金20万円(ここから税金が引かれますが)+科研費が支給されます。よって経済的な心配をあまりすることなく研究に専念できます。申請書には、これまでの自分の研究、今後3年間の研究計画、研究遂行力の自己分析などを書きます。

3-2.学振採用には何が必要か。
一言で言ってしまえば「業績」だと思っています。もちろん申請書の研究計画も重要なのは間違いないですが、業績もそれなりの重みでの評価の対象となると私は認識しています。ここでの「業績」とは、論文、学会発表、受賞などです。いずれの業績も、日本語より英語で論文執筆・発表の方が高評価です。研究計画は申請直前であっても書くことは可能な反面、業績を積み上げていくには研究に集中して取り組むことを含め、どうしてもある程度の期間が必要です。学振は例年修士2年の5月に申請書提出なので、(学部4年に研究室所属すれば)2年+αの期間の研究期間の業績で申請します。

4.学振採用を目指すことを念頭に置いた私の研究スケジュール
大まかには、学会発表を積極的に行い、修士1年の終わりまでに論文採択を目指す計画でした。
最終的に提出した主な業績は
・査読付き論文1本(筆頭)
・国際会議論文1本(筆頭)
・国際会議発表2件(筆頭)
・国内学会発表7件(筆頭6件、非筆頭1件)
・学会受賞1件
でした。(申請時点5月での採択済のものも含む)

私の実際の学会発表と論文執筆のスケジュールを示します。私は大学院から入ったので、修士入学を1年目とします。
[大学院:1年目]
2022年4月:修士課程入学
大学院の講義も履修しつつ、さらに専門を変えたので、研究に必要な知識を得るのに工学の基礎知識も並行して1から学習しました。また、このとき、研究室の先輩方の論文を読み、研究内容への理解も進めています。先生とはteamsで概ね週一回の定期的な打ち合わせの他、随時チャットでの相談も可能です。私は入学前の3月頃から一定頻度で打ち合わせをしてもらっていました。

5~7月:GW前には研究の大まかな方向性が決まり、先行研究の計算を再現するために、実際に手を動かして計算を始めました。その後テーマの細部も確定しました。計算を行い、理論解析を進め、結果のグラフを作成しました。8月に学会発表を控えており、少なくとも発表できる結果が得られるように、研究の比重を高めて取り組みました。

8月:ある程度の成果も出たので、初めての学会発表(8/19)を行うにあたり、発表に向けて2週間ほど前から準備しました。人前での発表を避け続けてきた私にとって大きなハードルでしたが、発表や、質疑を通した気づきが自分の研究をブラッシュアップするのに必要であることは言うまでもなく、この期間は集中して金川先生と発表練習を行い、しっかりと準備しました。
発表当日は、午前と午後、別の学会(※)で計二回の発表を行いました。(疲れました。)コロナ禍ということもあり両方ともオンラインで開催されたので、このようなことが可能でした。例年はこの二つの学会の日程は離れるのですが、この時は偶然にも同じ日程で開催されました。今はオンライン開催の学会は減ってきていて、あまりないとは思いますが、初めての学会発表を行う際、理論的に可能であったとしても同じ日に2回発表するのはお勧めしません。
(※)混相流シンポジウム2022と機械学会2022年の茨城講演会です。混相流シンポジウムの方では、ベストプレゼンテーションアワードというプレゼンの賞を頂きました。

9月:論文を書くにあたってメインの結果が出ました。月末に流体力学会 年会2022で発表を行いました。場所は京都大学で、この学会が私にとって初めてのオンサイトでの発表でした。オンラインとは勝手が異なり、反省点が多い発表となってしまいましたが、発表後には質疑と、自分の発表の振り返りを研究室に向けて共有するので、回を重ねるごとに発表がよくなっていく実感があります。

11月:超音波シンポジウム2022で発表を行いました。場所は同志社大学で、自分の研究に対して実験ご専門の先生からクリティカルな質疑を頂き、周辺知識に対する理解の甘さを痛感しました。この先生とは講演後に2時間ほど1対1で議論をさせていただき、沢山のアドバイスを頂くことができました。話は変わりますが、この頃からは海外の共同研究者とも(主に電子メールで)やり取りをしています。テーマによるとは思いますが、このように、金川先生以外にも様々な先生と議論をすることもできると思います。

12月:論文を執筆し始めました。金川研では先輩方の多くが論文を執筆されていたので、完全に0からではなく、それを参考に書きました。とはいえテーマが異なるので、しっかりと自分の研究の新規性・結果の考察を伝えることを意識しました。

2023年1月:
年末年始は特に金川先生と頻繁にやり取りしました。論文が出来上がったら、英文校正に出し、その後、投稿前に入念に最終チェックをしました。論文はPhysics of Fluidsというジャーナルに投稿しました。査読を待ちます。

2月:査読者からのレビューが返ってきたので、レビューに対応します。この論文の場合、4人の研究者の方に査読していただきました。それぞれの査読者からのレビューへの返答を用意し、論文の微修正を行います。修正を終えたものを再びジャーナルに提出し、採否の連絡を待ちます。

3月:内容に本質的に関係ない軽微なミスの修正が要求されているものの、この時点で、論文の採択(アクセプト)の通知がきました。査読、著者による修正、採択の如何が決まるまで短いものでも数か月、場合によっては年単位かかるものあり、この期間については我々にはどうしようもできません。一般に、論文は却下(リジェクト)になる可能性もあり、その場合は修正して別のジャーナルに投稿しなおします。そして、査読者からのレビューに答えるプロセスをもう一度行わないといけません。もし何度もリジェクトになり、次の5月までに採択が間に合なければ業績として書けません。しかし、今回は初めに投稿したジャーナルで採択が決まり、極めて理想的なスケジュールでした。
時期をほぼ同じくして、学振の申請書を実際に書き始めました。ただ、毎年大幅に書くことが変わるわけではないので、ざっくり何を書くか、構想自体は少し前から考えていました。

[2年目]
4, 5月:年度が変わりましたが、春学期の講義が始まった以外に特にやることは変わりません(講義はM1で取り終えるパターンが多いようですが、私はM1とM2で概ね均等に履修しました)。5月中旬ぐらいに締め切りがあるので学振の申請書のクオリティを上げる作業を行います。

7月:さて、申請書提出後にはシステム情報工学研究群の博士課程への内部進学制度(推薦入試)があり、私はこの推薦入試で合格を頂いたのでこのタイミングで博士進学が決まりました。出願時に学振の申請書も提出しましたので、申請書も合否の一つの指標であると思います。試験当日にはプレゼンを行いました。推薦入試は学部から大学院修士への入試と同じ時期に行われます。

9月:月末にDC1の採用内定通知を頂きました。

5.学振の申請書について
ここからは申請書について少し詳しく紹介します。
5-1.研究計画を書くにあたって苦労した点
単純に、これから三年間で行う研究について分野外の人でもわかりやすいように書くのが一番難しかったです。金川研の研究は主に理論研究であり国内には同様の研究をしている研究室はなさそうに見えます。このことを踏まえると、審査員は間違いなく分野外の人であると言えます。しかし、ここまでの学会発表・論文執筆を通して、自分の研究を都度振り返った経験は、申請書を書くうえでプラスに働きました。
また、研究計画自体にも苦労しました。分かりやすさを重視し、簡単な計画を書いてしまうと、この程度で新規性があるのか?この研究をやる意味があるのか?と言う疑問を持たせてしまいます。一方で、風呂敷を大きくしすぎ、極めて壮大な計画を立てればこのような実現性のない計画にお金を出す意味はないと判断されてしまいます。3年間で達成したい計画と、新規性とをうまくバランスをとって、伝わる申請書にするのが難しかったです。私の場合は今までの研究の延長線上で自然と考えうるテーマを一つ(おそらく成果が出る)、これまでの研究でカバーしていなかった、より発展させたテーマを一つ、また3年間でギリギリ達成できそうな挑戦的なテーマを一つというような構成としました。

5-2. 研究遂行力の自己分析
すでに何度か書いていますが私は大学院から入学したので研究期間は一年と少しです。一般的に研究期間が短いことは業績を上げることに対して不利に働きます。ただ、申請書では逆手に取り、アピールの材料としました。具体的には、一年でこれだけの業績を上げることができたので、今後三年間もこれまで以上に論文を書ける可能性があり、そして学問分野に貢献したい、というような主張を行いました。

筑波大学 BEST FACULTY MEMBER (SS教員)

金川が、筑波大学令和5年度 BEST FACULTY MEMBER (SS教員) に選ばれ、学長表彰を受賞しました。また、受賞講演を行わせて頂きました(2024年2月14日付)。

これは、令和5年度に実施された、令和4年度分の教員業績評価における結果が特に優れた教員に対するものです。具体的には、研究、教育、社会貢献・学内運営、診療、センターなどの領域で、特に優れた取組や活動を行った教員に対する表彰であり、金川は「研究」の領域で受賞しました。全学教員およそ2000名の中から26名の教員(教授16名、准教授7名、助教3名)が選ばれています。引き続き筑波大学に貢献できるよう、研究を含めた全領域において努力を重ねます。[大学HP]


【被表彰業績(パンフレットからの転記)】専門である流体力学の理論解析の観点から、気液混相流中における超音波の非線形伝播を記述する数理モデルを構築し、基礎研究の成果を医療等の応用へと展開した。Q1ジャーナルに責任著者として多数の論文を発表し(国際共著を含む)、国内外での基調・招待講演も行っている。文部科学大臣表彰若手科学者賞「気泡流中の圧力波を記述する非線形波動方程式の理論的研究」を始め、流体力学分野の若手登竜門である日本流体力学会竜門賞等を受賞し、多様な学会から高い評価を得ている。科研費(着任以来途切れず受給)やNEDO若サポ等に代表者として採択されている。

研究室紹介記事(『混相流』誌)

日本混相流学会誌に、金川研究室の紹介記事が掲載されました。一部、自虐を交えた紹介文となってしまいました。以下より、PDFファイルをご覧いただけます(2024年2月10日掲載)。

筑波大学 金川研究室(理論混相流体力学研究室), 混相流, Vol. 37 (2023.12), pp. 421-425

学生視点の研究室紹介’24(3)

3年間在籍したM2の学生に研究室紹介を書いてもらいました(金川)。


金川研での経験・生活について感想など書いていきます。研究室選びの参考になれば幸いです。3年間での研究業績としては、査読付論文3編(筆頭2編、非筆頭1編)、国際学会発表1件(オンライン開催)、国内学会発表6件(オンライン5件、現地1件)といった感じです。研究活動の中でも特に論文の執筆に注力したので、そこでの経験や就活のことなどを主に紹介していきます。

・学会発表
金川研は理論研究なので、最初は主に数式と向き合い、手計算を黙々と続けていくというイメージがありましたが、振り返ってみると実際はその後の研究成果を学会発表や論文を通して公表していくというアウトプットにかける労力・時間の方が多いと感じるくらいでした。学会は、ある程度結果が出た段階で参加していて、初回はB4の夏頃でした。成果が途中まででも研究の内容を話したり、他の研究者の発表を聴いたりすることで新たな知見が得られたと感じています。自分の場合ほとんどがオンラインでしたが、京都での学会発表や修論発表会など対面での発表はまた違った緊張感がありました。姿勢や目線、ジェスチャーなど気を付ける部分も多く、難しかったです。学会での経験は就活の面接にも活きてきたと思っているので、人前で話すことがあまり得意ではない自分にとっては非常に良い練習になりました。

・論文
論文については自力で0から書くというよりは、先輩方の論文を参考にして書く部分も多々ありましたが、研究テーマの意義や新規性など魅力が伝わるような書き方や学術的な英語表現について学ぶことが出来たと感じています。やはり論文は、今後何十年・何百年と残り、世界中の人が見ることのできるという点で価値があるので、やりがいを感じています。基本的には研究テーマと合致するようなジャーナルを先生が打診してくださるので、その中から、Impact Factorなどの数値を参考に影響力の大きい国際一流誌を狙うという感じでした。これまで何度か投稿論文がリジェクトされ、研究を否定されたような気持ちになり落ち込んだこともありましたが、諦めずに改良と投稿を続けていれば、最後には採択されたので、一喜一憂せずに気長に取り組むのが良いかもしれません。流れとしては、論文原稿を投稿し、査読者によるレビューが返ってくるので、それに対する回答書と改良版の原稿を再度提出し、認められれば採択となります。その後、著者校正として軽微な誤記などを修正し、掲載に至るといった感じです。自分の場合は全体で半年程度かかったと思います。中でも査読対応では、専門家の方々から鋭い指摘を幾つも受けるので、それに対して原稿の英語表現を見直したり、研究の意義を主張したりといった過程は一番大変でした。

・普段の生活など
研究はteamsを用いたオンラインでの打ち合わせやチャットで進めていき、自宅で研究を進めていたため、人と会う機会はそこまでありませんでした。M2の途中からはアパートでの一人暮らしから実家での生活に変わりましたが、特段問題なく研究を続けられたので非常に助かりました。研究以外では、アルバイトをしたり、たまに運動をしたりといった感じで基本的にはあまり外に出ないような生活でした。最近は研究室のメンバーが増えてきて、学生居室は前よりも賑やかになっているような気がするので、大学近くに住んでいる人は学生居室で研究を進めるのをオススメします。

・奨学金、短期雇用
金銭面に関しても少し触れておきます。自分は日本学生支援機構の第一種奨学金を借りており、大学院の2年間では研究業績が豊富な場合、全額あるいは半額返済免除といった恩恵を受けられる可能性があるため、それを目指していました。Impact Factorの高い査読付論文に筆頭著者で載っている先輩方が全員免除を受けていたので、先輩方にも相談しながら、早いうちから戦略を立てていきました。先生にも相談すればアドバイスを頂けます。それと年度によりますが、短期雇用として研究を進めることで月数万円の報酬が得られたこともありました。このように研究に力を入れることで、金銭的なメリットがあるというのもモチベーションになっていました。

・就活
就活は、研究と両立できるのが理想ですが、計算が中々上手くいかなかったこともあり、研究はかなり止まってしまいました。インターンシップの時期と学会が重なりそうになることもありましたが、先生に事情を話せばなんとかなります。コアタイムがなく、自分のペースで研究を進められるという環境も就活をする上では予定が立てやすく良かったです。面接では研究内容を聞かれることが多かったので、専門外の人にも分かりやすく簡潔に伝える練習をしていました。自分の場合、研究内容と志望職種の関連はそこまでありませんでしたが、特に不利になったとは感じませんでした。研究内容を分かりやすく伝えるプレゼン能力や矛盾なく一貫性を持って、相手に物事を伝えられるかといった論理的思考力の方が重視されていた気がします。なので、理論系は就活不利、実験は有利といったことは基本的には無いと思います。

・身についた点
専門分野である流体工学関連の知識なども学びましたが、やはり学会発表を通してのプレゼン能力や論文執筆を通しての論理的な文章を書く能力が一番培われたと思います。この能力が就活でも役に立ったと思いますし、今後社会人として働いていく上でも必要になるので、非常に良い勉強になりました。

最後に、これまで金川研の良い所を色々書いてきましたが、決して楽な研究室ではありません。計画を立てて、自主的にタスクをこなせない人には合わないと思います。ただ、真面目に研究を頑張りたいという意欲のある人にとって、金川研は良い環境だと思います。しっかりと情報収集し、自分に合った研究室選びを頑張ってください。(M2)

学生視点の金川研紹介’24 (2)

M1の留学生に研究室紹介を書いてもらいました。金川研としては新しいテーマである、膜の分子動力学シミュレーションに着手している学生です。日本語の一部のみ、金川が軽微な修正を行いました(金川)。


私のB4での研究テーマは、「膜で被覆されたマイクロバブルを複数有する液体中の超音波伝播に対する膜の表面張力の影響」です。この研究課題では、シェルを構成するリン脂質という非常に特殊な物質に出会いました。リン脂質は、親水性の頭部と疎水性の尾部を持つ分子の一種であり、その密度によって異なる相と構造を持ち、機械的特性も非常に複雑です。友人2人が並んでいる真ん中に立って、手をつないでいるところを想像してみてください。これはリン脂質のパッキングに似ている。友人があなたから遠ざかると、あなたは明らかに手にひずみを感じ(表面張力の増加)、友人が遠ざかりすぎると、あなたはもう相手の手を握ることができなくなる(破断状態)。一方、2人の友人が互いに近づくと、手のひずみを感じることは少なくなるかもしれない(表面張力の減少)。しかし、2人の友人があなたを両側から押し続けると、ある時点であなたはそれに耐えられなくなり、線から離れるが、手のひずみを感じないほどには近づかない(座屈状態)。これは単純な一次元の例だが、三次元の場合(東京の地下鉄など)も想像できるだろう。個人的には、「とらふぐ」が伸びたり縮んだりするときのイメージが好きだ(物理的な理由ではなく、ただ見た目が面白いから)。
超音波造影剤の場合、リン脂質の monolayer を扱う必要があり、monolayer 部の応力分布、圧縮性、表面張力などを正確に表現する必要があります。そのひとつが分子動力学シミュレーションであり、私はM1からは、それを学び、研究に応用しようとしています。しかし、すべてが順調というわけではありません。異なるスケールには、異なる問題が生じる。例えば、マイクロスケールにある熱ゆらぎによる、瞬間的な圧力(分子に作用する力から)の揺らぎが非常に大きくて、瞬間・局部的な値を使用しても、物理的な意味・物理的な応用のための解析がしにくいです。そのために、普通には長い時間でシミュレーションして、平均することが必要ですが、時間をかかるすぎる可能性が低くない。一方で、シミュレーションの結果(原子の運動・速度・作用される力など)を使用するとき、熱力学・統計力学の知識が要ります。私は現在その分野の知識不足を補完しています。
お正月の直後、金川先生のおかげで、私は東北大・流体科学研究所の馬渕拓哉先生の研究グループに、1ヶ月ぐらい留学しました。留学中に、毎日研究室に行って、シミュレーション・スクリプトを書いて、実行して、結果を見て、データを処理して、他の研究メンバーと相談しました。シミュレーション中、論文を読んで情報を集まり、研究の方向・意味・妥当性などを調べます。その上、研究室の報告会に参加して、他のメンバーの研究・問題・やり方について学びました。まだスパコンにアクセスできないので、一ヶ月間は長くないと感じる。しかし、たくさんのことを学んで、徐々にシミュレーションのスクリプトとポストプロセッシングのPythonスクリプトを書きました。
研究における問題が多いですが、必ず解決してみます。勿論、調べると理論・技術的に解決できない問題があるかもしれません(例えば、2x = 0, 2x + 1 = 0の解が存在しない)。それで、できるだけ限界まで調べて、問題を解決します。私はDに進学する希望があり、今回の研究はskill setを広める貴重な機会と思います(研究進度が遅いのはよくないと感じますが)。[M1]

分子動力学の共同研究

2023年夏より、東北大学流体科学研究所の馬渕拓哉先生の研究グループと、脂質膜の分子動力学シミュレーションに関する共同研究を開始しました。2024年1月から2月に、Nguyen Nam Quoc (M1) が、馬渕グループに1か月の留学を行いました。大変お世話になり、誠にありがとうございました。

無題

[工シス3年生] 研究室配属希望者へ

金川研を配属先の一候補に考える場合は、個別に連絡ください。普段より、1対1での指導を重視していますので、配属希望者の全員に対して、1対1で説明する個別面談を調整します。面談は配属のために必須としています。希望する場合、teamsチャットかメールで一報下さい(予定調整のためだけに、長文でかしこまったメールを書く必要はなく、当研究室では、1行で構いません。時間を有効に使ってください)。

・ 一方、一定人数を対象にする説明会も、1月(下旬?)と2月に予定していますが、面談済みであれば、参加しなくても構いません。当研究室では、1対1の面談>>>>>説明会です。

・ 当HPに、追って、金川研学生視点からの研究室紹介を、あと数件掲載予定です。

・ manabaの卒研配属コースも参照ください。(2024年1月10日更新)

流体力学の講義終了

工学システム学類2年生の「応用流体力学(2単位、秋学期ABモジュール(10-12月)、エネルギー・メカニクス主専攻)」の担当初年度を終えました。内容の中心は、基礎方程式系と非粘性流体の理論です。2年春「流体力学基礎(1単位、学類必修)」の後続科目で、3年春「流体工学(2単位)」や3年秋「気体力学(1単位)」などにバトンタッチする内容です。他科目とは異なり、講義資料を作成することができず、全て板書する形となってしまいました(板書をTwitterアカウント @kngw_lecture のハッシュタグ「#応用流体力学」に掲載しています)。金川個人も、流体力学を見直す機会となり、楽しんで講義をすることができました。

履修者にはmanabaで各種資料を掲載していますが、ここにも試験問題を掲載します。Navier–Stokes方程式の導出までは習熟度が高かったのですが、期末試験の出来を見ると、エネルギー方程式以降が難解だったように見えます。講義内での反応などから、流体力学に一定の関心をもってはもらえたように受け取っている反面、流体力学を敬遠されないか、危惧もしています。試験問題のレベルや講義方法などに改善すべき点が多いと考えています。

期末試験問題(平均56点)

小テスト問題(平均83点)

学生視点の金川研紹介’23(1)

B4の学生に紹介文を書いてもらいました(金川)。


2023年の4月に金川研に配属されたB4です。2024年以降も筑波大学の大学院生として金川研に残る予定です。今回は私がこの研究室に約9か月在籍してみて思ったことを書いていこうと思います。

・4月~9月ごろ
配属されてすぐはまず研究を進めるための基礎的な勉強を行いました。論文を読み、金川先生と週1回対面での指導を受けながらどのような研究を金川研では行っているのかを学んでいきました。2か月ほど経ち基礎的な知識が身についてくると自分のテーマが与えられその研究を進めました。テーマと関連がありそうな論文を見つけてきて自分の研究に論文の内容をうまく落とし込むというのを行います。ここでも週1回先生との面談を行い、定期的に進捗を報告します。自分はテーマが与えられた後たまたま成果がでたので、9月の学会発表に参加することになりました。8月は自身の研究内容を記述する原稿論文の作成と提出をして、9月は発表スライドを作成しつつ発表練習を行い、9月下旬に学会で発表を行いました。
ここまでで感じたことは学会に出ることの大変さと自分の勉強不足です。私は手計算で式の変形を行うのが好きなほうだったので、最初の基本的な勉強の段階から式変形ばかりをしていて、式が何を意味していてどんな現象を対象としているのかはあまり考えていませんでした。式変形だけ理解が進み、なおかつ先生や先輩の指導もあり早めに成果が出たのですが、その結果の物理的な意味や直感的な理解は何もできていませんでした。学会に参加することになり、自分の研究を知らない人たちに説明することになったとき、式変形の話ばかりしていても短い発表の中で理解するのは難しいので、物理的な意味や直感的な説明はとても重要であると学んだのですが、自分にはそれを説明できるだけの知識がなく、自身の勉強不足を痛感しました。学会までの時間はそこまでなかったので、改めて学びなおすのは大変でした。また学会発表ではスライドの作り方や発表の仕方をたくさんの指導のもと1から勉強したのですが、聴講者の前提知識や見え方などを考えて作るのがとても難しかったです。

・10月~12月ごろ
10月以降は学会の時にいただいた意見を参考にさらに自分の研究を深めるということに注力しました。たくさんの論文から情報を得て自分の研究に合うものを探しました。12月からは方向性が決まり、具体的な式計算を行ったり得られた結果の意味を考察したりしました。
この期間で感じたことは情報を得ることの難しさです。先生もすべてを知っているわけではないので基本的には論文を読むことで情報を得ます。論文は英語で書かれたものが多いため、探すときは英語で探すのですが、検索でひっかかるように日本語のキーワードを英語のキーワードに変換して、実際に中身を読んで理解するのは自分の想像以上にカロリーを必要とし大変だなと感じました。理由としては論文には式変形や必要とする前提知識を詳しく書いておらず、必要に応じてさらに引用されている論文を調べたり、教科書や参考書を読み漁ったりしなければならないからです。(単純に英語が苦手という理由もあります)ただおそらく金川研の場合は実験や解析がメインではない以上これが普通なのではないか、つまり研究の時間の大半は論文を読んで情報を得ることに費やすことになるのは当然だなと思いました。

・全体を振り返ってみて
配属される前は金川研の先輩方はみなさん優秀だし、入れば私も優秀になれるのではないかという甘い考えで希望したのですが、もちろん現実はそこまで甘くありませんでした。今一番感じているのは「先輩方の努力は本当にえげつないな」ということです。金川研の数々の華々しい成果の裏には先輩方の計り知れない努力があり、その成果を近くで見て、先輩方と直接話ができるというのはとても貴重なことであり、いい刺激がもらえるなと思います。また先生も生徒たちが研究を有意義なものにするために全力サポートをしてくださっていて、先生の手助けなしではこのようなたくさんの成果は得られなかったのだろうなと思います。しかし一番大事なのは自分で考えて自ら進んで行動してたくさんの努力をすることだと改めて学びました。最近は先生もかなり多忙なようでより一層自分で努力することが求められている気がします。コアタイムやゼミがないため、ほかの研究室に比べて縦のつながりが少ないかもしれません。一人で研究を進めるのは大変ではありますが力はつくと思います。ですが、先生もきちんと自分の意見を伝えれば親身になって答えてくれますし、今年から参加任意の飲み会も開催され縦のつながりもうまれやすくはなっています。まあ結局は自分の頑張り次第ということですね。私も金川研の一人として先輩方のようになれるように精進してまいります(B4)。

Phys. Fluids (新井)

新井秀弥 (M2) の論文が Physics of Fluids (IF2022=4.6, Q1) にアクセプトされました(2023年12月22日)。
気泡に働く重力、浮力、抗力、音響放射力(Bjerknes力)が波動伝播に及ぼす影響を理論的・数値的に調べました。

Arai, S. and Kanagawa, T., “How do various forces affect pressure waves in bubbly flows?,” Physics of Fluids, Vol.~36 (2024), in press

研究室説明会

【工シス3年生向け】manaba卒研配属コースでアナウンスのとおり、金川研の配属説明会を行います。関心ある人は気軽にご参加下さい。冷やかしも可です。

1回目:12/18月曜16:45から(30-45分程度) 3F400会議室

2回目・3回目:1月と2月に予定。オンラインと対面両方予定

忘年会

コロナ禍を経て、4年ぶりに忘年会を行いました。学生に参加記を書いてもらいました(金川)。


夜に研究室の人達で忘年会ということで大学近くの居酒屋に飲み会に行きました。自分は春に開催された歓迎会の飲み会には参加できなかったので今回が初めての研究室での(というか、アルコール類はダメなので人生初の)飲み会でした。飲み会参加経験の乏しい自分は、飲み会というのは一番後輩(つまり今回の場合自分達)が上司や先輩にお酒を注いで周ったり、無茶ぶりで余興をしなければならないようなものだと思っていましたが、実際には友達や家族と外食するのと何ら変わらない雰囲気のものでした。全体的に真面目な性格の人が多い研究室ではあるけれど、忘年会のときも研究の話題をしているというわけではなく、サークル活動の話や授業で関わった先生の話、生活費の話など興味のあることや面白かった内容などを各々が好きな時に好きなように話していました。特に印象に残っているのは、コロナ禍前の大学生活の話です。そこには自分も含めて4人コロナ禍の大学生活しか知らない人間がいたので皆今との違いにとても驚いていました(B4)。

学生インタビュー記事

鮎貝崇広(D3)へのインタビュー記事が掲載されました。システム情報工学研究群で開催された博士後期進学説明会の座談会登壇を受けて、おもに、博士後期課程への進学の検討についての内容が書かれています。

講演会参加記

計算工学夏季学生講演会に参加した学生に参加記を書いてもらいました(金川)。

・はじめに
夏季休業中に日本計算工学会が主催する夏季学生講演会(@筑波ふれあいの里)に参加しました。金川研がこのイベントに参加するのは今回が初めてで、私も金川先生を通してこのイベントの存在を知ったという状態だったのですが、研究の交流の幅を広げたい、また博士課程進学やその先の進路に関する情報を得たいという思いがあり参加しました。講演会は一泊二日のキャンプ形式となっており、二日間で講演を聞いたり研究発表を行ったりしながら、参加者の方々と楽しく交流しました。

・講演
一日目の昼に、産官学の研究者の方々から博士号取得後の研究者としてのキャリアパスに関する講演をして頂きました。以前から博士号取得後は大学への就職を目指すというキャリアが一般によく知られていたと思いますが、大学以外にも国研や企業の研究職に就くという選択肢もあり、キャリアパスにも多様性と自由があることを知ることができました。実際、大学(高専)・国研・企業のいずれか2つ以上のキャリアを経験されている方も講演されていました。

・バーベキュー、懇親会
講演が終了した後のバーベキューや懇親会では、研究に関係すること・しないことについて、飲食しながら自由に話し合っていましたが、その中で私は博士課程の経済事情について相談させていただきました。私は博士課程進学に興味がありますが、進学する場合の不安要素として、生活費・学費などの経済的要素が一番大きいと考えています。そこで、研究者や博士課程在籍中の方々に、経済的な問題にはどうやって対処していたかを伺いました。結論から言えば、様々な助成制度(学振・JST、各大学の制度等)を駆使すれば殆どの問題は解決するとのことでした。しかし、私は助成制度についてほとんど知識がない状態だということを自覚したので、利用できそうな制度に目を向けてみることも必要だと思いました。博士課程には興味があるが経済的懸念がある学部(学類)生や修士課程の方はそういった制度について調べてみるのがよいかもしれません。
あとは、なぜ博士進学を志したか、そのきっかけは何だったのかを尋ねましたが、これは割と人それぞれの理由がありました。ただ、やはり最も多かった理由は研究を深掘りしたいというものでした。一方で、あまり深く考えず博士課程に進学しても人生なんとかなるし、何かしらには引っかかるだろうという楽観的な姿勢で構えても大丈夫だということを仰っていた人が何人かいました…。私としては、当然やらなければならないことはやる必要があるけれども、メンタルとしてはそのくらいの気持ちで余裕をもって臨むのがよいということだと受け取りました。他にも色々な話を伺いましたが、博士課程の方が普段どのような気持ちで研究と向き合っているのかを聞けたのは大変有意義でした。
また、バーベキューでは研究とは関係のない話も沢山しました。本筋とは関係がないので割愛しますが、一番盛り上がったのは(やはり)大学ネタでした。夢中で話をしていたらあっという間にバーベキューが終わってしまい、結局私は肉を一枚も食べていませんでしたが、それでも満足でした。

・ポスター発表
二日目に、朝食を取った後にポスター発表を行いました。とはいえ、普通にポスター発表をしただけですので、特に書くことがないです…。ただ、普段の学会と比較するとラフな感じで、議論メインというよりは交流と研究紹介の意味合いが強いセッションだったと感じました(普段の学会も研究紹介を兼ねているのはもちろんそうですが)。なお私と一部の学生はお互いの研究への興味が尽きず、発表時間以外にもポスター発表をしていました笑。
ポスター発表が終わった後は解散し、大学まで送迎して頂きましたが、送迎車の中では研究の話はあまりせず、家系ラーメンは好きか嫌いかのような他愛のない話をしていました…

・おわりに
楽しかったので真面目なこと以外も少し書いてしまいましたが、本講演会は今後のキャリアを考える上で貴重な話を、普段だと会う機会がほとんどない博士課程以上の方から多く聞ける機会であり、参加してよかったと強く思っています(M1 長谷川)。

日誌

B3の学生(早期卒業研究履修者)に日誌を書いてもらいました(金川)。

おそらくこの日誌を見て研究室配属を考える方もいらっしゃると思うのでなんだか少し責任があるような気もしますが(私もそうだったので)、私からは研究室配属後から今までどんなふうに研究が進んできたかと、9月に行った学会見学の感想を述べたいと思います。
私は早期卒業を希望しているので研究室配属時期が5月初めと遅かったです。そこから金川先生とオンラインや対面で面談を何回か行い、どういった風に進めていくのか、自分の興味が何なのか(生体膜とたんぱく質に関心があったがより掘り下げた)などを確認しました。春学期は主に勉強を行い、金川研で用いられている手法に関わる式の導出方法などを学びました。ただ、授業も普通にあったので研究関連の勉強の量は多くはなかったです。金川先生からは授業やテストを最優先にしてもよいと伝えられていたのでなんとなく気持ちは楽でした。実際に研究テーマが決まり、本格的に研究を始めたのは夏休みが始まる頃だったかと思います。とはいっても、金川研の研究は手計算がメインなので個人で行う部分がほとんどです。コアタイムや参加必須のゼミなどはなく、研究室に行く必要は全くありません。研究室に配属されて5か月ほどたちますが、私はいまだに研究室まで1人でたどり着けるかわからないです。これを利点と取るか否かは人それぞれだと思いますが、私は、一人で作業するのは嫌いではないので苦ではありませんでした。質問があればTeamsで先輩や先生に聞くことができて、先輩方は会ったこともない私にも、かなり親身になって答えてくれます。授業関連の質問にも答えてもらっていてとても助かっています。(過去問も豊富。) 夏休みは、主に家で、たまに図書館などで研究を行い、10-14日ごとくらいで先生と面談→進捗確認というような感じでした。秋学期になり、授業が始まってしまったので研究にさける時間は少なくなってしまうと思いますがうまくバランスをとってやっていけたらなと思います。
話は変わりますが、9月に流体力学会の年会を見学してきました。学会というものが初めてで何がどのように起こるのか全く分からず不安でしたが、色々な学生や先生の発表を聞いて、内容を理解できるものは少なかったものの、とても刺激的で有意義な時間でした。特に、金川研の先輩方の発表をみて、私も先輩方のように発表できるように頑張りたいと思えました。また、特別講演として聞いたBrown University のRoberto Zenit教授の講演では、Zenit教授の流体力学の研究への熱や愛が伝わってきて、研究者ってすごいなと思ったと同時に自分のモチベーションを高める要因にもなりました(B3)。

ターボ機械協会 創立50周年記念行事(金川)

(一社)ターボ機械協会の創立50周年記念行事に参加しました。


分科会ワークショップー国内若手研究者によるキャビテーション研究の最前線に関する講演会ーで、金川が、基調講演「気泡流の二流体モデルとそれに基づく非線形波動伝播の解析」を行いました(2023年9月20日(水)早稲田大学国際会議場)。

ターボ機械協会より、金川がチャレンジ大賞を受賞しました(2023年9月22日)。

日本流体力学会年会2023

日本流体力学会年会2023@東京農工大学(2023年9月20-22日)で、学生5名が、以下の口頭発表を行いました。また、B3の学生が学会を見学しました。


Nguyen (M1):Effect of variation of initial surface tension of shell coating microbubbles on weakly nonlinear ultrasound in bubbly liquids

中村(M1):気泡流中におけるボイド波と遮断周波数帯圧力波に関する線形理論

長谷川(M1):粘弾性気泡流中の超音波伝播に関する弱非線形特異摂動解析

邉見(M1):気泡流中の非線形圧力波に気泡間相互作用が及ぼす影響

渡部(B4):気泡流中における弱非線形波動に壁面潤滑力が及ぼす影響

学振特別研究員DC1内定

博士後期課程への進学予定のM2学生が、日本学術振興会 2024年度 特別研究員-DC1に採用内定しました。おめでとうございます。

研究課題名「超音波医療用の脂質膜で覆われた気泡のミクロとマクロを接続する新たな数理モデル」

金川研での博士後期進学者は2人目です。両名ともにDC1に採用されています。

JSCESサマーキャンプ

日本計算工学会夏季学生講演会2023(サマーキャンプ)(2023年9月23-24日、筑波山)に参加し、以下の講演を行いました。また、長谷川(M1)が優秀ポスター賞を受賞しました。

今後、数値計算のウエイトを増やそうと考えており、学生含め初参加でしたが、普段交流できない方々と情報交換することができ、充実した2日間でした(金川)。


鮎貝崇広(D3):博士学生の招待講演「気泡を含む液体の流れを記述する基礎方程式の開発とマグマへの応用」

長谷川建(M1):ポスター発表「気泡を含む液体の弾性が超音波の弱非線形伝播に及ぼす影響の理論解析」【優秀ポスター賞を受賞】

川畠稜輝, 金川哲也, Chabouh, G.: ポスター発表「異方性を有する弾性膜で覆われた医療用マイクロバブルの非線形数理モデル」

金川哲也:学生向けの招待講演「博士進学と大学教員の実態と魅力(ある個性派教員の場合)」

日本流体力学会 竜門賞

金川が、日本流体力学会より、2022年度学会賞の竜門賞を受賞しました(2022年12月17日付)。長い間憧れていたので、とても嬉しく光栄なことであり、今後も流体力学の研究に励みます。ご推薦、ご選考、ご指導いただきました先生方に感謝申し上げます。

学会誌『ながれ』2023年6月号(第42巻第3号)に解説記事を執筆させて頂きました(PDF版が掲載されました(2023年8月22日更新))。日本流体力学会年会で受賞講演を行います(2023年9月20日)。


日本流体力学会竜門賞について:流体力学の発展に寄与した論文を査読のある雑誌に発表し,独創性と将来性に富むと認められる個人(40歳未満の当該学会会員)に授与する.

IUTAM Symposium

IUTAM Symposium on Nonlinear dynamics for design of mechanical systems across different length/time scales (Core A) (つくば市, 2023.7.31-8.4) において、4件の発表を行いました。

普段参加している流体力学や超音波関連のコミュニティと異なり、非線形力学の横断的な観点からの情報交換と交流ができました。


  • Hasegawa & Kanagawa, Theory and computation of weakly nonlinear ultrasound propagation in a viscoelastic bubbly liquid
  • Nguyen & Kanagawa, Weakly nonlinear ultrasound propagation in liquids containing multiple ultrasound contrast agents with shell in buckled or ruptured states
  • Kawahata, Kanagawa & Chabouh, Effect of microbubble coated with anisotropic shell on ultrasound propagation in liquid containing multiple microbubbles
  • Kanagawa & Kagami, Theoretical and numerical analysis on nonlinear propagation of focused ultrasound in bubbly liquids toward cancer treatment by microbubble-enhanced HIFU

TRiSTAR フェロー (金川)

金川が、大学×国研×企業連携によるトップランナー育成プログラム(TRiSTAR)の育成対象者 (文部科学省「世界で活躍できる研究者戦略育成事業」) の第3期フェローに認定されました(2023年7月12日付)。

課題名は「気泡と超音波の相互作用の数理モデルを基軸に置いた生命や地球への分野横断・異分野融合型の応用の探究」です。国際共同研究の強化と産学連携研究の開始などに向けて尽力します。

JASSO第一種奨学金免除

昨年度修士卒のOB(金川研4期生)3名のうち、JASSO第1種奨学金を貸与していた2名より「特に優れた業績による返還免除」を受けたとの連絡をもらいました(1名全額免除、1名半額免除)。誠におめでとうございます。

金川研では、OB・OGを含め過去の貸与者全員(累計10名;うち、4名全額免除、6名半額免除)が返還免除を受けており、全額免除者も毎年継続的に出ています。

国際会議 AJK-FED2023

Nguyen Nam Quoc (M1) が大阪で開催された日米韓機械工学流体工学国際会議 (AJKFED 2023: The 4th ASME-JSME-KSME Joint Fluids Engineering Conference) において、口頭発表 ”Nonlinear Ultrasound Propagation for Different Initial Surface Tension of Shell in Liquids Containing Multiple Ultrasound Contrast Agents” を行いました(2023年7月11日)。

原著論文: Nguyen & Kanagawa, Nonlinear Dynamics (2023)

Phys. Fluids (異方性シェル気泡)

川畠稜輝(M2)の論文が Physics of Fluids (IF_2022 = 4.6, Q1) から出版されました(2023年7月12日)。

フランス Sorbonne Université の G. Chabouh博士との国際共著論文です。異方性を有するシェルで覆われた気泡群の非線形音響特性を理論的に調べました。発展課題として、超音波診断応用上有益な、減衰の抑制と非線形性の増強を両立可能な異方性のパターンはありうるか等を、目下検討中です。


Kawahara, R., Kanagawa, T., and Chabouh, G., “Nonlinear ultrasound propagation in liquid containing multiple microbubbles coated by shell incorporating an anisotropy,” Physics of Fluids, Vol.~35 (2023.7), 073312.

Ultrason. Sonochem. (粘弾性混相媒質中の集束超音波)

加賀見俊介(元M2)の論文が、Elsevier の Ultrasonics Sonochemistry (IF=9.336)(Q1: Acousticsで1/32) から出版されました。 集束衝撃波によるキャビテーション結石破砕医療を想定し、3種類の粘弾性構成式を用い、二相媒質中の超音波伝播の数理モデルを構築し、肝組織を例示した数値計算を行いました。


Kagami, S. and Kanagawa, T., “Weakly nonlinear focused ultrasound in viscoelastic media containing multiple bubbles,” Ultrasonics Sonochemistry, Vol.~97, 106455 (2023.7)

JSME若手優秀講演フェロー賞

川目拓磨(元M2)が、日本機械学会若手優秀講演フェロー賞を受賞しました。 受賞対象論文は「相変化を伴う気泡流中での圧力波伝播の理論解析」(2023年3月:関東支部第29期講演会)です。 20名に1名の高倍率で授与され、発表内容の新規性やレベルも評価対象となります。

金川研日誌(5/25)

新B4に日誌を書いてもらいました(金川)。


今年から配属になったB4です。短いですが、この研究室に配属されるまでの経緯と配属後から今に至るまでの生活について書いていきたいと思います。

私が金川研究室に興味を持ったのは、金川先生の数学を用い、厳密性を重視して物理へと向き合っている授業を受講したときです。自分の性格的にこういった理論研究ができればいいなと思っていました。また、単に勉強のことだけでなく、論文の書き方や研究発表のプレゼンの仕方などまだ慣れていなく上手くできないであろうことに対するフォローも手厚いと聞いていたからです。しかし、最終的に金川研究室を選んだ理由は、ネガティブなものと俗っぽい理由が多いです。まず、私は不器用なので実験が必要になる研究室には行きたくないと思っていたこと(授業の実験でもうまくいったことが少なくてレポートが大変だった)。パソコンのタイピングは遅いし、プログラミングも好きじゃないのでやりたくなかったこと(ずっとパソコンに向き合っていると目が痛くなる)。また、コアタイムなどはなくオンラインでの面談が主になるからそのためだけに登校しなくてもよいこと(授業のない長期休みには県外の祖父母と過ごしていたかった)。学生室の環境が良さそうだったこと(最新のエアコンと大きな机がある)。先生が雑務を頼んできたりすることがないこと(この日誌も多分断ればそれで終わる)。勉強道具を研究費から買ってもらえること(出費が抑えられてラッキー)。先生とスイーツ食べに行けそうだったこと(甘党で何が悪い!?)。等が挙げられます。

4月に入ってからは、大体週1回のペースで先生と面談を行い、研究の基礎となる方程式についての勉強などを行っています。研究のテーマは希望すればそのテーマを与えてもらえ、質問すればその対応もしっかりとしてもらえます(自主的に動く姿勢は大事)。また、研究室にいる先輩方は皆さん優しいので質問するとどんなことでも丁寧に教えてくれます。また今月の中旬には学会見学ということで福岡で行われたターボ機械協会第88回総会に出席しました。同研究室の先輩や他大学、企業の方の研究発表は内容を全て理解できるわけではないものの興味深いものが多く、またプレゼンの仕方の勉強にもなりました。特にキーノート講演として行われた九州電力の方のお話は研究の実用化というところまでが想像でき、研究を楽しくするものになるなと感じました。金川研究室は学会に行くとその当日以外は拘束が全くないので自分の好きなことができます。私は同期の人達とともに有名なスイーツが売っているお店を計10店程訪れたり、福岡の名物であるとんこつラーメンを屋台に食べに行ったりしました。また、学生では訪れるには値段的に少し抵抗があるようなお店に先生に連れて行ってもらい名物をほとんど飲み物代だけで食べさせてもらえたりもしました。

最後に研究室配属になってからの私のとある一日の過ごし方を紹介します。

6時 起床、朝食と昼食用の弁当を作り、朝食を食べる。
7時 洗濯物を干すなどの家事を一通り済ませる。
8時 研究室へ向かう 到着 研究室に備わっている冷蔵庫の中に弁当を入れておく
8時40 1限があれば取り組み、無ければ課題や研究に取り組む
11時30 研究室に備わっているレンジを使い弁当を温めて食べる。
12時15 3限以降の授業、または課題、研究
19時 下校

というようなサイクルになっています。なんといっても研究室に冷蔵庫とレンジがあるのがいいですね。3年生のころまでは図書館で勉強をしていても食事の度に帰宅せねばならず面倒だったし、弁当を作っていってもどうしても冷めてしまうのでメニューも断念するものが多かったですが、冷蔵庫と電子レンジがあればどんなメニューも温かい状態で食べることができます。

というように快適に1日勉強に取り組める環境が金川研究室には整っていると感じています(B4)。

学生表彰

鮎貝崇広(D3)が、ターボ機械協会第88回総会講演会(福岡)において、若手優秀講演賞を受賞しました。21名の若手講演者中、2名の受賞者の内1人に選ばれました。

講演題目は「高精度キャビテーション予測に向けた気泡流モデルの開発とその安定性解析」で、気泡流の二流体モデル基礎方程式に関する内容です。原著論文はこちらです

早期卒業研究B3配属

早期卒業研究を履修中の工学システム学類3年生の1名が金川研に配属されました。飛び級に相当し、3年次には講義と卒研を並行で進め、3年間での卒業(学士号)を目指すものです。2年次までの成績が極めて良い場合に履修が可能となります。

研究群HPにOBの2名のメッセージ掲載

2022年度筑波大学院システム情報工学研究群長表彰の受賞者の方々による、受験・入学を検討される方向けのメッセージが掲載されました。金川研(構造エネルギー工学学位プログラム)2022年度博士前期修了の加賀見俊介氏と川目拓磨氏も書いています。

金川研日誌(5/8)

新B4に日誌を書いてもらいました(金川)。


B4で今年度から配属されました。自分が金川研を選んだ理由とこれまで(配属から2か月)で感じたことを書こうと思います。

まず、自分が金川研を選んだ理由は先生からのサポートが手厚いことと自由に研究できることです。私は研究内容にはさほど拘りはなく、面倒見がどれだけいいのかという点で研究室を選んでいました。私は分からないことがあるとすぐ人に相談したくなるタイプの人間なので、面倒見のいい先生のもとでたくさんアドバイスをもらいながら研究したいと考えていました。金川先生は授業を受けた際にとても生徒のことを考えてくれているなと感じ、また実際に配属された先輩たちの意見でも面倒見がいいと聞いていました。もう1つはコアタイムやゼミなどで拘束されることがないという風に聞いていたので、研究をしたいときにできるというのはマイペースな私にとってとてもいい研究室だなと感じました。以上の理由から金川研を志望しました。

実際に配属されて2か月ほどが経ちましたが、先生とはだいたい週に1回のペースで面談を行い、研究のための勉強会や進捗に対するアドバイス、不明点の相談などを1時間から1時間半ほどかけて話しています。面談は1対1か同期を交えた3人で行っていて、少人数のため質問しやすく、とても有意義な時間であると感じています。また自由な研究ができるというのも聞いていた話そのままで、拘束されることは一切なく、私は研究がしようと思った時だけ学生室に行って研究しています。

研究についてはテーマがなんとなく決まった程度でまだ勉強の段階ですが、ひたすらに手計算で式を変形していくもので、個人的にはとても興味深く面白いなと感じています(B4)。

Int. J. Multiph. Flow (二流体モデル方程式)

鮎貝崇広(D3)の論文が、Elsevier の Int. J. Multiphase Flow (IF_2021 = 4.044, IF_5year = 3.972; Mechanics で Q2 (37/138); CiteScore = 6.4) から出版されました(2023年5月3日)。

キャビテーションの影響を評価するための平均化気泡流モデルに対し、熱減衰の効果を表すエネルギー保存方程式を新たに導出しました。このエネルギー保存式が、基礎方程式系の解の安定性を向上させることも示しました。

Ayukai, T. and Kanagawa, T., “Derivation and stability analysis of two-fluid model equations for bubbly flow with bubble oscillations and thermal damping,” International Journal of Multiphase Flow, Vol.~165 (2023.8), 104456. 

サイエンスカフェ講師(金川)

2023年5月1日、茨城県立並木中等教育学校におきまして、SSHサイエンスカフェ「暮らしの中の流体力学~物理と数学の世界~」の講師を務めました。生徒さんからは鋭いご質問を多く頂きました(金川)。

Nonlinear Dynamics (超音波造影気泡の非線形連続体力学)

Nguyen Nam Quoc (M1) の論文(粘弾性膜の表面張力変化・座屈を伴う超音波造影剤の群としての数理モデル)が、Springer の Nonlinear Dynamics (IF2021=5.741; Engineering, Mechanical および Mechanics でQ1) から出版されました(2023年4月26日)。


Nguyen, N.Q. and Kanagawa, T., “Nonlinear ultrasound in liquid containing multiple coated microbubbles: Effect of buckling and rupture of visco-elastic shell on ultrasound propagation,” Nonlinear Dynamics, Vol.~111 (2023), 10859–10877.

笹川科学研究奨励賞(加賀見)