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学生視点の金川研紹介’21(3)

3年間過ごしたM2の学生に金川研紹介をかいてもらいました(金川)。


・志望理由

特別やりたい研究があったわけではないので、研究環境で決めました。金川研はコアタイムがなく場所も時間も自分のペースで研究を進めることができることと分かりやすいスライド発表の仕方や文章の書き方を身につけたかったからです。
また、コロナで学会もオンラインになってしまったためあまり恩恵を受けることは出来ませんでしたが学会の旅費は全額支給されるという点も魅力的でした。

・研究生活

基本的には週一の打ち合わせ以外は結果を出していれば自由です。3日遊んで4日研究することも、ある程度進捗が得られたら、打ち合わせまで一切研究しないということも可能です。1日中手計算をするわけではなく毎日研究するときは一日2時間程度です(そこまで手計算に没頭できません)。授業からも察しがつくと思いますが、楽を求めたい人には恐らく向いていません。学会参加や論文執筆も多く(自分は3年間で国内学会7件、国際学会2件、雑誌論文は英文で2編(1編は投稿中))、一定以上の忙しさではないかと思います。

今はteamsでの打ち合わせですが、コロナが落ち着いていれば希望すれば対面で打ち合わせも可能です。学会が重なったり、論文執筆の追い込みでもない限りゆとりを持って研究を進めることができます。もちろん学会などで忙しい時は計算は行わず、学会準備に集中するので、一年中手計算をしているわけではないです(数値計算をやれば手計算の割合はもっと減らせます)。学会は主に夏(8~9月)に多い印象なので夏は遊びたい人には向いていないかもしれません(夏がずっと忙しいわけではないです)。

金川研究室はそもそもが理論研究であることから、基本的には紙とペンさえあればどこでも研究できるので、コロナの影響を受けにくい研究室です。実際、コロナにより、オンライン化が進みましたが、元から授業ない日は自宅で研究を行っていたので、あまり影響はありませんでした。コロナは落ち着いて来ていますが、再拡大が心配な方にはおすすめな研究室です。コロナが収束して対面の学会が復活した場合でも、前に述べた学会の旅費の全額支給が受けられるので、学会に積極的に参加したい学生にもおすすめです。また、研究道具であるボールペンやノートだけでなく、TOEICの対策本もかってもらえました。

学生間の交流はコロナのせいで少ないですが、自分はB4の学生と協力しながら研究を行っていますし(完全に一緒に進めるのではなく緩く協力という感じです)、他の学生の結果を取り入れることもあるのでわからない事があれば連絡を取りながら研究を行っているので全く関わりがないというわけではないです。コロナが収まれば飲み会や昼食会も復活すると思うので体育会系の雰囲気を希望する人でなければ心配する必要はないと思います。

ただ、研究は個人プレーの要素が強いです。情報共有はしますが、学生と先生のマンツーマンで基本的にやり切るスタイルなので、自分の頭の中で拘りたい人向けの研究室です。

雑用はこの研究室紹介文と飲み会のときの日誌ぐらいでほとんどないので研究に集中できます。

・研究テーマ

金川研の研究対象は「気泡がたくさん含まれている水の流れ、いわゆる気泡流中を伝わる波」についてですが、応用先のはっきりとしたテーマをを選ぶこともできます。自分のテーマは、超音波造影剤やドラッグデリバリ―システム(DDS)などの医療を応用先としていて、生体など流体以外の分野との関連もあります。

・最後に

他の研究室はわかりませんが金川先生については授業の印象と変わらないと思います。授業を面白いと感じた人にはおすすめしますが、厳密な話や数式が嫌いな人は合わないと思います。

理論研究がメインですが、数値計算も行います。希望次第では数値計算のみのパターンも可能なそうなので、興味がある人は金川先生に相談してみるといいと思います。

配属について、自分の年は希望者が大勢いましたが、他の年はそこまで溢れなかったように聞いているので、見込みがないと思っている人も、選ぶ可能性がある場合には面談を申し込んでおいた方がよいと思います。また秋Bの期末を頑張って少しでもGPAを上げておくと有利だと思います(M2)。

金川研オンライン説明会(工シス3年生)

12月9日(木)18:30から、30分~1時間程度、工シス学類3年生向けの金川研配属説明会を、Teamsにて行います(URLはmanabaを参照ください)。冷やかしも歓迎します。

受賞

金川が、「100人論文2021 with Matching HUB Hokuriku」(2021年11月開催)におきまして、オーディエンス賞を受賞いたしました(2021年12月1日、金川)。

学生視点の金川研紹介’21(2)

D1の学生視点で、とくに修士の生活と博士後期課程進学の検討の観点から、研究室紹介を依頼しました(金川)。


【簡単に自己紹介】

2年前にも研究室紹介[リンク] を書いた学生です。この紹介記事を書いた当時は、ちょうど博士課程への進学と就職で揺れていた時期でした。あれから2年、結局進学する道を選び、今は金川研唯一の課程博士学生として楽しく研究する日々を送っています。この2年の経験を踏まえ、修士課程と博士課程の両方について金川研を紹介していきます。博士課程のウェイトが大きめになっておりますが、ご一読いただければ幸いです。

【金川研における修士課程の研究と就活】
 金川研の主な研究テーマは「気泡を含む液体中を伝播する圧力波(音波)の理論解析」です。気泡流の運動を記述する複数の方程式(例えば、質量保存式、運動量保存式、気泡振動の方程式、状態方程式、など)に対して数学的な操作を施し、波の伝播のみを記述する1本の方程式を導出します。このように聞くと一見難しそうに感じますが、導出するための方法は確立されおり、先輩方の卒・修論に詳細な導出過程が書かれているので、安心してください。導出には高度な数学的知識は必要無く、学類1年生時の解析学が理解できていれば研究をこなすことができます。もしつまずいたりした場合には先生が丁寧に説明してくださいますし、先輩達も優しく教えてくれると思います。ただし、導出する際の手計算量は極めて膨大です。何日にもわたって式変形を行い続ける必要がありますし、途中で計算ミスが発覚して膨大な式変形をやり直すこともあります。数学や物理が得意でなくとも問題ありませんが、膨大な計算をやり切るだけの忍耐力は必要です。

 上述のように金川研の研究は理論的なため就活(特にメーカー)に不利である誤解されがちですが、実は対象とする現象(=気泡を含む液体の流れ)は様々な産業と結びついた実学的なものです。代表的な例として、原子力発電の熱交換器、自動車の水冷システム、眼鏡の超音波洗浄機などにおいて気泡流現象の研究成果が応用されています。また近年、液体燃料ロケットにおけるエンジンの安定性解析(宇宙工学)や超音波による癌治療(医工学)、火山の噴火シミュレーション(地球物理学)など、流体工学以外の分野への応用が注目されています。このように気泡流は様々な応用先があるがゆえに、気泡流の理論的枠組みを理解していることは、様々な問題に対して柔軟に対応できるということを意味します。この点をしっかりとアピールすることができれば就活で困ることはありませんし、実際に就職した先輩方は皆一流企業で活躍されています。金川研は比較的新しい研究室ですが、3期生の卒業を控えた今では金川研ならではの就活ノウハウも確立しつつあるので、就活に関して心配する必要は無いでしょう。

【博士課程に進学するメリット】

 博士課程については「20代後半になるまで学生で社会経験が無い」「修士課程の方が就活の際に有利、博士まで進むと進路の幅が狭まる」「生涯賃金が少なくなる」等の否定的な意見は少なからずあります。自分も修士課程の時には、そのようなデメリットもあるかもしれないと考えていました。しかしながら、実際に博士課程として8ヶ月過ごしてみて、これらのデメリットはいかようにも変えられると考えを改めました。

 博士課程で得られるものとして「トランスファラブルスキル」というものがあります。これは専門外の様々な場面で活用できる総合的なスキルのことで、具体的には、自分で研究テーマやゴールを設定して3年という短い期間で取りまとめる計画力、実際に研究を遂行して論文を理路整然と書く論理的思考力、学会等で成果をわかりやすく伝える広報力、学振特別研究員などの研究費申請書を書くための資金獲得能力、などが該当します。修士課程でもこれらのスキルを鍛えることはできますが、博士課程ではさらに高いレベルこれらのスキルが要求されます。

 トランスファラブルスキルは研究に限ったことではなく、企業でも同様に必要とされるスキルです。例えばあるプロジェクトを立ち上げる場合、上層部に対してプロジェクトの優位性をわかりやすくプレゼンすることで予算をつけてもらい、他社に先んじて短い期間でプロジェクトを遂行してまとめる、これら一連の流れで必要なスキルは博士課程において要求される能力と非常に似ています。すなわち、博士課程の学生は1つの研究テーマという小さいプロジェクトのプロジェクトマネージャーと言えます。特に、20代半ばという若い時期にアカデミアという世界最先端のコミュニティにおいて、小さいながらもプロジェクトを一から完遂する経験ができる環境は他に無く、この点が博士課程に在籍する大きなメリットだと考えています。

 終身雇用がなくなりつつある昨今、他者と差別化できる部分を作ることはますます重要視されます。その中でも、博士号の取得は最高の選択肢の一つと言えます。なぜなら、博士号は「研究活動というプロジェクトを一から遂行するだけの能力と実績を有する」ことを証明する免許証だからです。博士課程で培った様々なスキルは、場所を問わず将来の幅を大きく広げてくれます。「民間企業に就職するつもりだけれど研究はもう少し続けてみたい」と考えている人にこそ、ぜひ博士課程への進学をおすすめします。3年間は長く感じるかもしれませんが、博士号の取得は将来への先行投資として充分以上に価値があると考えます。

【金川研での博士生活】
 博士課程に進学してからは、金川研の主なテーマである「気泡流の運動を記述する複数の方程式を波の伝播のみを記述する1本の方程式にまとめる」研究ではなく、「気泡流の運動を記述する複数の方程式」そのものの解析に取り組んでいます。また、将来的には気泡流の複雑な数値計算やマグマ流動の研究に着手したいと考えています。ある程度研究分野の全体像が見える段階になってからではありますが、このように博士課程では自分からテーマを希望・提案したりすることができます。修士課程では頂いた研究テーマの中での自由度であるのに対し、博士課程では一歩上流における自由が認められます。良い成果が得られるかどうかは自己責任となりますが、自由に好きなテーマにチャレンジするという研究本来の楽しさを実感することができています。(D1)


【補足(金川による)】中で触れられていた「就職先」を以下に例示します(株式会社省略、五十音順)。

  いすゞ自動車、SUBARU、トヨタ自動車、野村総合研究所、東日本高速道路、三菱重工業

新設研究室であり、第1期生(2020年修士修了)・第2期生(2021年修士修了)までしかいないため、大きな参考にはなりません。学類卒業後は全員が博士前期(修士)課程に進学しており、学類卒での就職者はいません。主として自動車や重工業等の製造業への就職者が多いですが、結果論に過ぎず、機械系への就職を強く推奨しているわけでもありません(とはいえ、金川研は大括りでは機械工学(流体工学・熱工学)の研究室に大分類されますので、一定の傾向はあるかもしれません)。実際に、機械系と無関係な就職先を希望し就職する学生も一定数います(建設業界への内定者もいます)。一方で、機械工学の研究に携わることは、就職先だけでなく就職後のことを考えても、極めて有意義と考えます。機械工学(mechanical engineering)はその名のとおり力学を基礎に置く工学分野であり、多種多様な工学の諸分野の中でも最も基礎かつ根幹といえ、機械工学の領域の研究に携わった経験を有する人材は、あらゆる場面・業界において必要とされ続けると個人的に考えます(金川)。

学生視点の金川研紹介’21(1)

B4の学生に、工シス学生の研究室配属向けの研究室紹介をかいてもらいました(金川)。


・金川研を志望した理由

まず1つ目は、学会発表や論文投稿を積極的に行い、「プレゼン能力」や「論理的な文章を書く能力」の指導に力を入れているという点です。自分は特定の分野に興味があったという訳ではなかったので、社会に出てどんな分野に進むとしても必要となる力を身につけたいと考えていました。2つ目はコアタイムがなく自分のペースで研究を進められるという点です。志望理由は主にこの2点ですが、他にも基礎研究に関心があったことや地道な式計算が嫌いではなかったことなど色々あります。

・研究生活

研究はTeamsにて先生とのチャットのやりとりや1対1での打ち合わせをすることで進めていきます。研究室全体で集まり進捗報告をするといったことは一度もありません。そのため、大学に行かなくてはいけない日というのはなく、自分は基本的に家で研究をしています。

また、研究対象は「気泡がたくさん含まれている水の流れ、いわゆる気泡流中を伝わる波」についてで、主に理論解析を行いますが、自分の場合はその後に数値解析も行いました。具体的には、配属後にまず先行研究の式変形を再現します。それが一通り終わったら、研究テーマとなる新たな要素を加えて手計算していきます。思うような研究成果が出そうにない場合はテーマを変えて再計算するといった感じです。ここまでは紙とペンさえあれば研究を進められます。得られた結果によっては次に数値解析に移ります。自分はPythonを用いて波形などの図を描いていきました。自分は数値解析を専門とする先輩と共同で行いましたが、1人で行うか先輩と行うかは自由に決められると思います。その後は得られた研究成果を公表するため、学会発表や論文執筆を行っていきます。学会発表に関してはまず講演日から3、4ヶ月前の参加申込時に講演タイトルやアブストを書きます。次に講演日から1、2ヶ月前までにTeXでA4数ページ分の講演原稿を書きます。そして、最後に2、3週間かけてスライド作りや発表、質疑応答の練習を行います。基本的には金川先生に文章や発表を見ていただき、主要な部分から細かいところまで添削していただきます。これを何度か繰り返すことで完成させます。

論文に関しては、掲載を目指しているという状況で、採択された経験はないのですが、基本的には学会の講演原稿と同じように進めていきます。以上がB4の10月までに経験した研究の流れです。

・最後に

研究室配属の際には、細かいことでも疑問点があれば遠慮せずに先生に聞いて、しっかりと情報を集めるのが良いです。授業を受けたことのある方は分かるかもしれませんが、金川先生は質問など迅速かつ丁寧に対応してくださると思います(B4)。

熱力学講義資料

研究室配属情報

少々時期が早いのですが、工シス学類3年生向けに、研究室配属情報を列記してみます。随時更新予定です(金川)。


  • <研究手法> 理論的(数学的)手法による物理現象の解明を行っています。
  • 数値計算も行いますが(2人に1人程度。希望を尊重)、手計算で出来る限界まで、手計算で挑みます。数学的手法で研究を行いたい人におすすめです。
  • 実験は行いませんが、直接的に行わないだけであり、重要です。先行実験との比較など、実験事実を重視します。物理は実証科学だからです。その反面、実験では手が届かないような現象(例:宇宙空間)に対する理論予測というテーマや、実験事実が蓄積されているけれども理論的・数理的理解が進んでいないテーマを選ぶことも多いです。つまり、理論的手法を使うことに拘っています。
  • <研究対象> 圧縮性流体力学、および、混相流ですが、学類科目にないので、ピンとこないかと思います。
  • 圧縮性流れというと、「気体力学」のような、超音速といった航空宇宙を思い浮かべるかもしれませんが、音波(マッハ数が小さいけれども圧縮性を無視できない亜音速流れ)を扱っています。オーディオや会話などとは異なり、比較的強力な超音波です。音波の弱い非線形効果の物理的解明と工学応用を守備範囲とする「非線形音響学」という比較的新しい(?)学問領域に属します。
  • 混相流は、固液気の多相が混在した流れであり、たとえばコロナウイルスの飛沫の問題など、身近な現象といえます。主に気泡を含む流れを扱っていますが、そんなに気泡だけへの拘りがあるわけでもありません。
  • 「キャビテーション」というキーワードにも合致し、高速の水の乱流にも合致します。
  • 過去に固体力学を扱ったことがあります。燃焼も扱う予定です。
  • 一応用先として、生体内流(軟組織や血流)が挙げられます。固体力学も、生体組織の観点から取り組んでいます。
  • 関連する学類科目でいうと、流体力学と熱力学がメインですが(とはいえゼロから勉強してもらうので、履修如何は問いませんし、あてになりません)、振動工学や材料力学も守備範囲です。ただ電磁気は扱っていませんし、扱う予定はありません。
  • <指導の方法> 1対1で週一の頻度でTeamsで面談します。
  • 研究室でやっても、自宅でやっても、図書館でやっても、なんでも構いません。研究室以外でやる人が多いです。研究室は人が少なく、静かです。自主的にやれる人に向いています。
    過去に、研究をサボる人はほぼいませんでしたが、サボっている場合は、それも自由として、ある程度は放置します。あまりにもサボっていると、理由を聞き、考え方を改めさせます。
  • 研究と勉強は異なりますが、金川の指導スタイルは、講義(熱力学・応用数学)に似た感じと捉えている学生が多いようです。つまり、答案の内容や書き方については妥協しませんが、勉強の方法については任せています。
  • うまくいかないのが普通ですので、進捗については厳しいことは言いませんが、あまりにもやっていない/進んでいないと、口をとがらせることはありました。
  • 論文や学会発表等で、作文やプレゼンを指導しますが、これは厳しいと感じている学生もいるようです。一字一句について理屈で問い詰めるスタイルです。
  • 精神論は基本的に言いません。良いか悪いかは不明です。理想論で指導するのではなく、現実志向の指導方針です。
  • ゼミを行いません。いわゆる公開処刑は意味がないと思っていることから、厳しいことは、直接個別に伝えています。
  • 理論系の中でも、厳密性を重視する人に向いています。発想やアイデアでやりたい人は、向かないかもしれません。大量の手計算を行います。
  • 理論解析メインと書きましたが、徐々に、数値計算の占める割合が高くなりつつあります。
  • コロナ以前とコロナ以後で、あまり変わっていません。効率化が促進されました。
  • <PR?> 雑用がありません。国内の研究室としては異端ではないかと思います。研究と勉強以外にやることがありません。
  • 国内で、混相流の理論研究に特化している研究室は、現在は、金川研以外にないと把握します。その一方、海外では基礎理論研究が盛んです。混相流は実学に直結する分野であり、その基礎理論に携わることは、極めて有益と考えます。なお、乱流など、混相流以外の流体関係分野は、国内でも理論研究は盛んと認識します。
  • 早期に成果を出します。B4時に査読付き雑誌論文を通した例が1件、また、殆どの学生が就活前のM1時に論文を書いています。論文の次に国際会議も重視しています。この1~2年は、学会よりも論文を重視しつつあります。
  • 卒業生の全員が表彰を受けています。雑誌論文(多くは国際一流誌)を筆頭著者で書いています。JASSO第1種奨学金の貸与者は全員返還免除を受けています。学振特別研究員DC1にも現時点で全員採用されています(M1から配属された学生も、M1の間に論文を書き、DC1に採択されました)。
  • たまたまでしょうが、学生の人物・性格は、温厚派が多いです。活発な人を歓迎しないわけではないですが。
  • 良いことかはわかりませんが、全員、成績が優秀です。ただ、成績優秀であることと、研究でも成果を残せるかというと、絶対的相関はありません。勉強面でも強固な協力体制を築けるかもしれません
  • 恐らく、真面目な人にとっては、居心地は良いと思います。
  • 流行りの研究を行いません。誰もやっていないこと、他の人がやりたがらないことを、あえてやっているつもりです。この方針が一般に良いか否かは不明ですが、こういう研究をやっていることは、自己PRにおいて有利に働くと推測します。例年、極めて意欲の高い学生が希望し、配属されていることから、流行りに流されない学生に向いているかもしれません。
  • 雑多な状態ですが、一旦掲載します。続きを随時更新する予定です。

機械学会茨城講演会において学生講演賞受賞

石塚怜央奈(M2)と加賀見俊介(M1)が、日本機械学会2021茨城講演会(2021年8月19日)で行った以下の口頭発表に対して、優秀講演賞を受賞しました。表彰対象は30歳未満の発表者です。両発表内容ともに、国際誌への投稿を準備中です。

石塚怜央奈, 金川哲也: 2種類の大きさの気泡を無数に含む水中圧力波の非線形理論解析

加賀見俊介, 金川哲也: マイクロバブル増強型の強力集束超音波治療に向けた数理モデルの構築

日本音響学会粟屋 潔学術奨励賞

金川が、日本音響学会第50回粟屋 潔学術奨励賞を受賞しました(受賞日:2021年9月8日)。今後も研究に励みます。


粟屋 潔学術奨励賞は,粟屋潔博士 (本学会第9代会長) のご遺族からの寄付を基に昭和58年に創設された賞で,音響に関する学問,技術の奨励のため,有為と認められる新進の研究・技術者に贈呈されます(日本音響学会HPから抜粋)。

金川研日誌(9/7)

B4の学生に日誌を書いてもらいました(金川)。


B4の自分から混相流シンポジウムでの発表やそれまでの理論解析、数値計算について書かせていただきます。

8月下旬に行われた混相流シンポでは3月頃から行った理論解析と6月頃から行った数値計算の結果を発表しました。理論解析での手計算については比較的早い段階で成果を出すことができましたが、その後行き詰まり、数値計算を行う必要が出てきたため、Pythonによる計算コードの書き方を勉強しました。分からない箇所は主にネットで調べて対応し、それでも分からない場合は研究室の先輩に相談して、解決していただきました。また、混相流シンポの講演原稿についてはTeXで書きましたが、まだ不慣れなこともあり、図の挿入の仕方や参考文献の書き方などで苦戦しました。文章も先生に多々添削していただき、仕上げることが出来ました。発表についてはスライド作りにおけるアニメーションの効果的な使い方や質疑応答の練習など先生に指導していただき、発表の前日まで試行錯誤しました。本番はオンライン開催のため、人前で話すよりは緊張しませんでしたが、スライド共有した際に画面が固まってしまい、次のスライドに移れないというハプニングがあり、その時はかなり動揺しました。念のため、予備スライドを除いて軽くしておいたスライドも用意していたので、なんとか対応出来ました。本番では練習通りにいかないことも多かったですが、良い経験になりました。今後もまだ学会発表が控えているので、今回の反省を活かして頑張りたいと思います(B4)。

金川研日誌(9/5)

M1の学生に久しぶりに日誌を書いてもらいました(金川)。


関東は急に気温が低くなった今日のこの頃です。M1になって5か月ほど経ったので,現在の進捗などについて書こうと思います。

私は,主に学類生の頃のテーマの拡張版について研究しています。実は4月より前から取り組んでいましたが,物理的におかしな結果しか出ず,詰まっていました。

そこで,一から前提を見直して,いろいろ考えてみたところ,それらしき結果を得ることができました。最近の学会では,その結果について発表しています。

ということでこれまでの5か月ほどは,1つのテーマについてずっと研究をしていたわけですが,様々な発見がありました。

1つ目は,前提の見直しです。理論研究では実験とは異なり,予期せぬ条件などは基本的にないため私は,前提や設定を「当たり前」としがちでした。しかし,結果がおかしいということは,どこかがおかしいということです。過程に間違いがある可能性の方が多いですが,一から見直すことの重要性に改めて気づきました。

2つ目は,表現の仕方です。1枚1枚のスライドのわかりやすさはもちろん重要ですが,どのような流れで話されるのが自然なのか考えることも重要だな,と思いました。また,当たり前ですが,そもそも表現が適切なのか,を文献を読んだりして根本から見直すのも大切だなと再認識しました。

この2つは,辿っていくと「初心忘るべからず」につながると思います。

最近は研究生活に慣れてきて,いろいろと「楽をする」部分が増えていると思います。近頃新しいテーマに取り組む話もあるので,このあたりで気を引き締め直したいです(M1)。

第一種奨学金

JASSO第一種奨学金の 「特に優れた業績による返還免除」 に、昨年度金川研M2の5名全員が対象となりました。 大学院在学2年間の、全額(210万強)あるいは半額(105万強)が、免除されました。

金川研では、卒業生も含め、当該奨学金貸与者の全員が、返還免除を受けています。

IJMF誌

Elsevier 社の International Journal of Multiphase Flow 誌 (IF=3.186, SJR=1.172, SNIP=1.654, CiteScore=5.8) に、多分散気泡流中の圧力波を理論的・数値的に調べた論文が採択され(2021年3月2日付)、オンライン公開されました(2021年7月11日付)。

Kanagawa, T., Ayukai, T., Kawame, T. and Ishitsuka, R., “Weakly Nonlinear Theory on Pressure Waves in Bubbly Liquids with a Weak Polydispersity,” International Journal of Multiphase Flow, Vol.~142 (2021), 103622.

論文出版

論文2編が『混相流』誌から出版されました(2021年7月8日)。


抗力と並進運動が気泡流中圧力波に及ぼす影響を数値的に調べました。Phys. Fluids に掲載された理論解析の続編です。

谷田部貴大, 金川哲也, 鮎貝崇広: 抗力を受ける並進気泡を多数含む水流中を伝播する圧力波の非線形発展に関する数値計算, 混相流, 第35巻, pp.356-364, 2021


気泡増強型の集束超音波を用いた腫瘍焼灼応用の数理モデルを提案しました。

加賀見俊介, 金川哲也: 気泡を含む液体中における集束超音波の熱的効果に着目した弱非線形波動方程式の導出, 混相流, 第35巻, pp.346-355, 2021

Twitter

金川研のアカウントを作成しました。HPとの住み分けは考え中で、研究室以外に、講義や金川個人のことも発信しようかとも思っています。また、HP内に埋め込めたいのですが、サイトの他の不具合のメンテも含め、手が回っていません。

 

 

 

Phys. Fluids掲載

以下の論文が、米国物理学協会発行の Physics of Fluids (IF=3.5, SJR=1.4, SNIP=1.64, SC=4.9) 誌に採択(2021年4月15日)、出版されました(2021年6月28日)。

気泡流中の波長の短い圧力波の弱非線形伝播に、気泡内部の熱的効果が及ぼす影響を、4種類の温度勾配モデルを用いて、理論的に調べました。Kamei et al. (2021, Phys. Fluids)の続報です(2021年4月15日)。

Kanagawa, T. and Kamei, T., “Thermal Effect inside Bubbles for Weakly Nonlinear Pressure Waves in Bubbly Liquids: Theory on Short Waves,” Physics of Fluids, Vol. 33, Issue 6 (2021.6), 063319. 

受賞記事

2020年度M2の鮎貝崇広(学長表彰受賞)亀井陸史(研究科長表彰受賞)のコメント(筑波大/システム情報工学研究群/構造エネルギー工学学位プログラムの入学希望者向け)が大学院システム情報工学研究群HPに掲載されました(金川、2021年6月23日)。

Phys. Fluids掲載

抗力・熱伝導・粘性・音響放射という4種類の散逸性が、気泡流中の圧力波に及ぼす影響を理論的に考察した成果が、Physics of Fluids 誌 (IF=3.514, SJR = 1.4, SNIP = 1.64, CS = 4.9) に採択(2021年3月1日)、掲載されました(2021年5月18日)。

気泡に働く抗力が波の散逸性を増加させ、気泡の並進運動が波の非線形性を増加させることを、理論的・数値的に示した、Yatabe et al. (Phys.~Fluids33(3), 033315, 2021) の続編です。気泡に働く抗力を考慮の上で、弱非線形波動方程式を導出した先行研究は見受けられません。抗力が「流れの」減衰に寄与することは想像がつきます。しかし、非振動成分である抗力が、振動成分である圧力波の減衰を招くことは、直感的に考えづらいという先入観があったと想像され、この点に新規性を有します。


Kanagawa, T., Ayukai, T., Maeda, T. and Yatabe, T., “Effect of Drag Force and Translation of Bubbles on Nonlinear Pressure Waves with a Short Wavelength in Bubbly Flows,” Physics of Fluids, Vol.~33, Issue 5, 053314 (2021.5). [open access]

Jpn.J.Appl.Phys.(Kikuchi & Kanagawa, 2021; Spotlights)

菊地勇成(M2)の超音波造影剤気泡の非線形音響特性に関する理論解析の成果が、Jpn. J. Appl. Phys. 誌 [Impact Factor = 1.376, SJR = 0.371, SNIP = 0.941, CiteScore = 5.0] に採択および Spotlights に選出され(2021年3月3日)、open access として掲載されました(2021年5月12日)。[Tsukuba Journal]


Kikuchi, Y. and Kanagawa, T., “Weakly Nonlinear Theory on Ultrasound Propagation in Liquids Containing Many Microbubbles Encapsulated by Visco-Elastic Shell,” Japanese Journal of Applied Physics, Vol.~60(SD), SDDD14 (2021.5). [open access]

Phys. Fluids掲載(Kamei et al., 2021)

2021年5月4日付で、亀井陸史(2020年度M2)が筆頭著者の論文が、米国物理学協会発行の Physics of Fluids (IF=3.5, SJR=1.4, SNIP=1.64, SC=4.9) 誌に掲載されました。

気液界面における熱伝導と温度勾配モデルに着目し、気泡流中の圧力波の弱非線形伝播過程を、理論と数値解析の観点から調べました。

Kamei, T., Kanagawa, T. and Ayukai, T., “An exhaustive theoretical analysis of thermal effect inside bubbles for weakly nonlinear pressure waves in bubbly liquids,” Physics of Fluids, Vol. 33, Issue 5, 053302 (2021.5), open access

日誌(2)

新B4に日誌を書いてもらいました(金川)。


配属から3ヶ月弱経過したB4の私から金川研を志望した経緯と配属されてからの研究生活についてご報告させていただきます。

私が金川研を志望した理由としては、以下のようなものが挙げられます。

・ 金川先生の熱力学の授業で、厳密性を重視しわかりやすかった。

・ 熱力学の授業で質問した際に、理解できるまで対応してくださった。

・ 実験があまり好きではないので理論研究があっていると思った。

・ 研究の時間と場所が縛られない。

・ 学会発表や論文投稿を通してプレゼン能力や論文作成能力の育成するという教育方針が、特に関心のある分野がなかった私にとって、魅力的に感じた。

配属されてからの研究生活としてはまず最初に先行研究の文献について和訳と式のフォローをしていました。その後、卒業研究のテーマに関する手計算と参考になる論文検索を行いました。特に論文検索は、これまで行ったことがなかったので、最初は戸惑う部分もありました。しかし手計算や論文検索どちらにおいても、熱力学の授業の時のように、質問した際には理解できるまで対応してくださるので、そこまで詰まることなく研究できています。研究していてると、うまくいかないこともあります。実際私もすでに研究テーマを変更しましたが、あまり考えすぎず切り替えることにしています。コロナ禍ということもあり、これまでの研究は家で行い、週1でteams上の進捗報告を行う形で、特に困ったことはありませんが、研究室にこれまで行ったことがなく、あまり研究室に入ったという実感もないので今後は週に1回ぐらい研究室で研究を行い、先輩や同期とお話しさせていただけたらと思います(B4)。

日誌(1)

新B4に、金川研日誌を書いてもらいました(金川)。


B4の自分から金川研を志望した理由と配属されてからまだ僅かではありますが、現在までの研究生活について書かせていただきます。

私が金川研を志望した理由はコアタイムがなく自分のペースで研究を進められるという点と学会発表や論文投稿などを積極的に行い、プレゼン能力や文章執筆能力の育成に力を入れているという点に魅力を感じたからです。また、金川先生の熱力学の授業で分かるような厳密性を重視するスタイルが自分に合っていると感じたことも理由の1つです。逆に、研究内容については特段の関心があったという訳ではありません。

研究生活については最初に過去の文献を読み進め、和訳や式変形の再現などをしていました。その後、ある程度知識がついてきた所で自分の研究テーマに関する手計算を始めました。見通しが立たず、テーマを変えることもありますが、研究動向を学べるので良い勉強になったと考えて気持ちを切り替えています。研究は自分の好きな時間にでき、週に1度進捗報告としてteams上で打ち合わせを行うという感じです。今は家で研究していますが、今後は週に1回ぐらい研究室に足を運ぼうかと考えています。コロナ禍でもそこまで研究に支障はないと感じていますが、先輩や同期ともまだほとんど顔合わせしていないので、機会があればお話させて頂きたいです(B4)。

学振DC1採用

新D1の鮎貝崇広が日本学術振興会特別研究員DC1に採用されました(2021年4月1日)。

修了式・卒業式/学生表彰

2021年3月25日、金川研所属の、M2の5名、B4の2名が、それぞれ、修士(工学)、学士(工学)の学位を授与されました。


卒業生の7名全員が、表彰されました:


学位記授与式において、鮎貝崇広が構造エネルギー工学専攻博士前期課程の総代、加賀見俊介が工学システム学類の総代を務めました。

Phys. Fluids掲載(Yatabe et al., 2021; Featured Article)

2021年3月17日付で、谷田部貴大(M2)が筆頭著者の論文が、米国物理学協会発行の Physics of Fluids (IF=3.5, SJR=1.4, SNIP=1.64, SC=4.9) 誌に掲載され、Featured Article (Journal’s Best) に選ばれました。[筑波大学HP]

気泡の並進運動が圧力波の非線形性を増加させ、気泡に働く抗力が圧力波の散逸を招くことを、初めて理論的に示したものです。さらに、抗力による散逸は、音響放射による散逸とは異なるメカニズムであることを、長周期数値解析によって示しました。現在、粘性と熱伝導を含め、粘性・熱・音響放射・抗力という4種類の散逸の比較を進めており、続報も Phys. Fluids 誌より出版予定です。

Yatabe, T., Kanagawa, T. and Ayukai, T., “Theoretical Elucidation of Effect of Drag Force and Translation of Bubble on Weakly Nonlinear Pressure Waves in Bubbly Flows,” Physics of Fluids, Vol. 33, Issue 3, 033315 (2021.3). [open access] 

日本機械学会若手優秀講演フェロー賞

亀井陸史(M2)が日本機械学会若手優秀講演フェロー賞を受賞しました。

対象講演は、日本機械学会熱工学部門主催の熱工学コンファレンス2020における口頭発表「気泡流の熱伝導の温度勾配モデルが非線形圧力波に及ぼす影響の理論的比較」です。

当該表彰は、日本機械学会の支部・部門等が主催する講演会において、表彰対象者の講演発表と講演論文に基づき、発表内容の有益さと新規性があり、日本機械学会学術誌に論文として投稿するに値するレベルにあり、発表と質疑応答の態度が優れており、本人が研究を主体的に行ったと判定されることなどを根拠に表彰がなされるものです。

26歳未満の会員のうち、20人に1人の割合という高い倍率で選考がなされるものです(当該熱工学コンファレンスの審査対象講演数111件に対し受賞者5名)。

[筑波大学HP]

数学と未来

筑波大学未来社会工学開発研究センターが主催する「第1回 数学と未来」において招待講演(オンライン形式)を行いました。


金川哲也, “多数の気泡を含む水中の音波を記述する弱非線形発展方程式群の統一的導出方法,” 第1回 数学と未来.