M1学生に研究室紹介を書いてもらいました(金川)。
・研究について
金川研の研究の研究対象は、気泡を多数含む流れとそこを通過する波です。研究では物理と数学の知見を用いて、主に手計算、必要に応じて数値計算を用いて、気泡を含む流れに波を当てた時に波がどう変わるか、というようなことを理論研究しています。いわゆる基礎研究にあたる部分なので、ずっとよくわからない計算してるんじゃないのとか思われるかもしれないですが、私個人的には、研究室全体で結構応用先についても意識しているんじゃないかなと思っています。
私は、現在は、超音波造影剤として用いられる、膜で覆われた気泡を多数含む液体における超音波伝播についての研究を行っています。超音波診断(超音波を体内に送り、その反射波を利用して臓器や組織の状態を画像化する診断技術)では、診断画像の写りをよくするために造影剤という薬剤を体内に投与するのですが、この造影剤として気泡を用いることで診断画像の解像度が向上することが知られています。そして、この造影剤として使われる気泡は、体内で壊れてしまうのを防ぐため膜で覆われています。もうすでに確立された技術なので、多くの研究がなされていますが、実験や数値計算での研究が多く、理論研究はいわば、後れを取っている状況です。さらに、理論研究では膜で覆われた気泡を含む液体という複雑な流体を扱わなければならないので、1つの気泡のみでの解析というものが多いです。この点に注目し金川研では、この膜で覆われた気泡を多数含む液体中における超音波伝播の解析を、複数名がそれぞれのテーマをもって行っています。
このほかにも医療関係だと、収束超音波(超音波を体表面から当てて腫瘍などの患部を治療する技術)、ほかの分野だと火山のマグマに含まれる気泡などの研究も行っています。ここまで応用のことを書くとそれが主、みたいになりそうですが、あくまで主たる研究は、最初に述べた理論研究の部分です。
研究は、メンバーそれぞれが一つずつテーマを持っていることが多くて、それを先生や研究室のメンバーの力も借りながら主体的に進めていくというスタイルです。全員が集まるゼミはないです(学生が開催する学生ゼミは月1くらい?でありますが、堅苦しい雰囲気でなく、進捗報告や課題の共有などを行うといった感じです)。定期的に先生と面談(これがゼミ相当です)を行い、進捗確認やアドバイスを頂き、さらに進めるという感じで、ある程度結果が出れば学会にも出ます。
・研究室の環境・雰囲気について
研究室紹介をするにあたって、研究内容ももちろん大事ですが、研究室がどんな感じか、どんな人がいるのかというのを紹介するのも大事だと思うので、ぜひこちらも読んでいってください。この前B4のブログが公開されたばかりなので話がかぶらないように気を付けます(^o^)
今現在の研究室の印象は、1年前と比べて変わったなぁという感じです。部屋は同じ場所ですし、メンバーもほとんど変わっていませんが研究室の環境も雰囲気も変化したという意味です。
1年前は、ただ机といすが並んでいて終始静かな雰囲気で、どちらかというと自習室的な印象でした。
でも今は、研究室っぽい研究室だと感じています(伝わるかな、)。研究室には、モニターやプリンターなど研究に必要なものがあるのはもちろんのこと、日本各地や海外からのお土産が置いてあっておやつには困らないし、メンバーの趣味の品々が至る所に置いてあります。なんとなく前と比べて空気が綺麗になった気もします(多分)。そして、メンバー同士も仲良いと思います。
なので、研究室でわいわいするみたいなことが好きな方は楽しいと思います。かといって強制参加とか、参加しないといけない雰囲気があるとかは全くないです(実際私も参加率低い)。実は、自分はこの研究室唯一の女子ですが、あんまり気まずくなく、なんならいじられてますが、そのくらいがちょうどいいです。笑
研究室のメンバーは、あくまで私の印象ですが「根は真面目で主体性がある」方が多いなぁと思います。やり方はそれぞれありますが、提出物の期限を守るとかテスト前にはある程度勉強するみたいなことを当たり前にできる人が多いと思います。学年が上がるにつれて研究の自由度も増え、逆に言うと、自分でやらないと何も進まないみたいな状況になりますが、そんな中でも自分で勉強してなにかを進めたり、わからなければ誰かに聞いたり、ということをやっている人が多いと思います。
こう書くと超真面目な人しかいないという印象を与えかねないので、もう1つ追加すると、皆さんゲームとか漫画とか楽器とか結構いろんな趣味を持っていて、楽しむところは楽しんでいる印象です。そういう意味では、切り替え上手な人も多いかもしれません。
今回は研究の面と研究室の雰囲気について紹介させてもらいました。研究室配属の時期なので、金川研に興味を持った方が読まれているかもしれませんネ。そんな方はぜひ先生との面談だけでなくて、研究室も見に来て下さい~(^^) [M1]