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Physics of Fluids

AIP(米国物理学協会)の Physics of Fluids (IF = 4.980) (MechanicsでQ1(18/138); Physics, Fluids & PlasmasでQ1 (2/34)) に、初期気泡径の離散分布が気泡流中の非線形波動伝播に及ぼす影響を数理的に調べた論文が掲載されました(2022年10月25日)。

Kanagawa, T., Ishitsuka, R., Arai, S., Ayukai, T., “Contribution of initial bubble radius distribution to weakly nonlinear waves with a long wavelength in bubbly liquids,” Physics of Fluids, Vol.~34, Issue 10 (2022.10), 103320 [open access]

セミナー参加記

日本混相流学会若手研究者夏季セミナー2022に参加した学生に参加記を書いてもらいました(金川)。


留学生なので日本語はおかしいところがあるが気にしないでください。
08/21に混相流シンポジウム2022の若手夏季セミナーを参加しました。若手夏季セミナーには大阪大学の先生と北海道大学の先生の講演に加えて、学生同士の交流会(オンライン)もありました。
今回の二つのプレゼンテーションは研究情報や専門的な知識を与えるより、研究について熱心やモチベーションや考え方などのスピーチを発表しました。そのために、講演のセッションには快適な雰囲気があり、誰も途中でチャットにコメントができ、講演者を答えしました。その結果、発表者と参加者を上手に、楽しく交換できました。
大阪大学の先生の発表には、自分の研究テーマ(表面張力や空気中の滴)と留学した時代について話し、自分の研究結果やアイデアを紹介しました。北海道大学の先生の発表には、科学者としての生活の中で学んだこと、成功や失敗について話しました。発表した後で、参加者から質問をよくがあり、発表者から有意義なアドバイスしました。
学生同士の交流会には他の大学の大学生と話す機会がありました。最初には順番に自分の関連する5 キーワードを表し、他の学生をそのキーワードを質問しました。このセッションには、学生同士とよく相談し、他の大学の大学生の研究や生活を知りました。とくに、海上に実験した学生の海上の生活は以外に面白かった。
まとめると、若手夏季セミナーは楽しくて、色々なことを学びました。機会があれば、他の交流会を参加し、自分の知識やネットワークを延長したいです(B4)。

研究集会参加記(火山学勉強会)

2022/9/16から9/18の日程で「火山学勉強会2022@北海道駒ヶ岳」に参加しました。この勉強会では、巡検や研究発表を通して、全国の大学から集まった火山を専門にする大学院生・学部生が交流を行います。これまで一切関わりのなかった火山学界隈で同世代の横の繋がりを作ることができる、非常に良い機会となりました。

今回は「気泡を含む粘弾性マグマ中の地震波伝播を記述する数理モデル」というタイトルでポスター発表を行いました。自分がこれまで従事してきた「気泡流中を伝播する圧力波(流体工学)」の理論を火山学にも応用できそうだ、という思い付きから始めた研究ですが、マグマ・気泡・地震波という全く異なる現象の相互作用に着目するアイディアに対して、思いがけずも好評を頂くことができました。一方、マグマ溜まり以外の地殻中を伝播する際の影響や、地震波の観測精度など、理論だけではカバーしきれない問題がまだまだ山積しています。本勉強会に留まらず、今後様々な研究集会に参加することで火山に関して理解を深め、自身の研究の糧にしたいと考えています(D2 鮎貝崇広)。

学会見学記

日本流体力学会年会2022に、見学・情報収集に派遣した学部(学類)生2名に学会見学記を書いてもらいました(金川)。


2022/09/27から2022/09/29に京都大学で行われた日本流体力学会年会2022に参加をした。今回は見学という形で、先輩方の発表や他機関に所属する研究者の方の発表を聴講した。
自分自身、これまで学会発表というものに人生で一度も参加したことがなかったので、発表の仕方や質疑の答え方など、講演の内容以外でも非常に勉強になることが多かった。
例えば発表の仕方では
・専門的な用語や、大多数の人がその場ですぐには理解出来ないであろう式を短い時間でいかに分かりやすく解説するか
・大人数が聴講する中、目線はどのあたりを向けると良いか
・部屋の大きさに合わせて、声はどれくらいの大きさで、どのくらいの早さで話せば聴講者全員が正確に聞き取ることができるか
・各スライドに、短い制限時間の内どれくらいの時間を割くか(重要な結果や知ってもらいたい内容、理解するのが難しい内容を含んでいるところには、他のスライドよりも長く時間を使うなど)
・聞き手が飽き始めた、或いは集中力が切れかけるであろうタイミングで、少しネタを交えたスライドを挟むことで、再度興味を引こうとする
・1枚のスライドには、どれくらいの情報量であれば聴講者も無理なく話についていけるか
質疑の答え方では
・質問の内容が理解出来なかったら、聞き返す
・話が噛み合っていないと思ったら、一旦相手に聞くことで情報を整理し直す
・自信がない場合は、相手の質問に答えられていたかどうか最後に聞いてみる
などが挙げられる。特に質疑応答では、自分の分野外の研究者からの意見を聞くことができる貴重なチャンスでもあり、自分では気づかなかった視点からの意見や質問をいただけるかもしれないので、ここでの対応の仕方は非常に重要だと感じた。
講演の内容自体は専門的なものも多く、全てを理解できたわけではないが、普段自分が行わない実験系の研究内容も聞くことができ、中には今後行うかもしれない応用研究で自分が使えるかもしれない知識や考慮しなければならない内容もあったと思うので、研究でも普段の勉強と同じく、偏った知識だけでなく、関連しそうな分野の知識も多少なりは知っておくべきだと強く実感した。
また、僕自身は金川研に所属している先輩がどのような研究内容を行なっているかについて、まだそこまで詳しくは知らなかったので、同じ研究グループの先輩方の研究内容も改めて認識することができたという点でも良かったと思う。
今回の学会発表の見学で得た経験は、間違いなく今後自分が学会発表をする際に活かせることばかりであり、非常に有意義な時間を過ごすことができたと思っている。すぐに真似できる点は特に自分の心に留めておき、今後出る初めての研究発表ですぐに活かせるようにしたい(学生A)。


9 月27 日から9 月29 までの3 日間,京都大学で行われた日本流体力学会年会2022 に見学として参加した.私は今回初めて学会というものに参加したが,多くのことを学べたと感じている.
まず,発表の仕方である.発表内容を正確に把握することは難しかったが,たくさんの講演を見学したことで,自分が発表する立場になった時にどう振る舞うのがよいのかを考えることができた.どのくらい声を張れば後ろまで聞こえるのか(マイクの有無なども関係する),スライドの文字はどのくらいの大きさやどういう色・フォントを使うと見やすいのか,視線をどこに向けると印象がよいのか,など現地で見学しなければわからないことを多く学ぶことができた.
また,質疑応答の様子も勉強になった.かなり深い意見や別視点からの意見が聴講者から出る中で,どのように切り返せばよいかを学ぶことができた.質疑応答の時間を発表者にとっても聴講者にとってもより良い時間にするには,自分の研究内容やその先行研究,周辺分野をよく理解しておくことが絶対の条件であると感じた.また,無難な回答をして切り抜けることを考えるのではなく,楽しく意見交換できるように意識することで有意義な時間にすることができると感じた.私自身,自分の研究テーマへの理解は十分なのかと改めて考えるきっかけにもなった.
今回の学会見学を通して,学会発表のエッセンスを得ることができ,非常に有意義だった.今後の研究にはより一層精を出し,発表をする立場になったら,今回見聞きしたことを生かしてよい発表を行いたいと感じている(学生B).