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金川研日誌(7/25)

他大学の数学科出身のM1に研究室日誌を書いてもらいました(金川)。


研究室配属されてからあまり時間がたっていませんが,コメントを書かせていただきます.
<研究生活について>
・金川研究室では,大がかりな実験装置などは使わず,紙とペン(とPC)で解析を進めます.
・研究は家,大学などどこでやってもよく,先生にtemasで週一回の進捗報告をします.
・金川先生はWebサイトで活動内容や指導方針など,研究室を選ぶのに非常に有効な情報が細かく公開しておられるので,非常に参考になるかと思います.
また,研究生活については他の研究室メンバーが詳しく書かれている通りで,これ以上私から補足することはないかと思われます.

<金川研究室を志望した理由など>
 私は学部時代は他大の理学部数学科にいたので,学士(理学)です.数学科出身の人間が工学に来るのは珍しいようなので,ここからはなぜ数学科から工学に来たのかの経緯と、そしてなぜ金川先生を志望したのかあたりを書きます.
 大学は何も考えず,(全科目の中で)ある程度数学ができるという理由で理学部数学科に入りました.「大学数学は高校数学とは性質が違う.高校数学ができるから大学でやる数学ができるとは限らない」などということは恥ずかしながら当時は知らず,入ってから違いに驚かされました.この点はリサーチ不足だったと思います.しかし後悔などはなく,むしろ私は大学数学の方が向いていて,ある程度の成績を取ることができたので,運がよかったと思います.
 4年生で研究室配属され、研究の一端を体験することによって,研究活動の楽しさが少しずつ分かってきました.当時の指導教員の先生は工学出身で,所属は理学部でありながらも工学よりのテーマに取り組むことができました.そこから自分は理学よりも工学方面に興味があることに気づきました.なので,大学院から専攻を変えることにしました.
 大学院の研究室を選ぶにあたってテーマはあまり気にしませんでした.どのテーマを選んでもやってみないと面白さはわからないと思っていましたし,理学から工学に来る時点で完全に新しく勉強することになることはわかっていたのでここは直感で選びました.
 Webページや,また事前の面談でも,プレゼンや文章添削などの指導を含めて,様々な研究上のサポートをしていただけることや,漠然と論文という成果を一生のうちで残しておきたいという目的も達成できそうだというのも理由です.

<実際に配属されてみて>
 研究以外の学生側の負担が極端に少なく,(研究活動をやりたい人にとっては)研究に集中して取り組める非常に良い環境だと思いました.私は研究を勧めながら,必要に応じて勉強も並行して行っています.
 配属数か月ですが,既に新しい結果らしきものは出ていて,成果を今年複数の学会で発表予定です.その後論文としてまとめることも目指しています.私のようにもともと工学(や物理)をやっていなくても,先生や先輩方の手厚いサポートのおかげで,(当然最後は自分でやるしかないですが)なんとかやっていけていると感じています.

<金川研究室の良いところ>
・teamsで先生にいつでも連絡が取れるので,研究を進めていて詰まりかけたらすぐに相談ができます.
・先生に質問をすると,今必要なこと,今は事実として覚えておけばいいこと,今は気にしなくてよいこと等必要に合わせてアドバイスをくれますので,研究が進めやすいです.
・決まった行事がないので,自分の好きなように自由に休んでもよいです.私は土日の概念をなくし,休みたいときに休んでいます.
・今は研究室で研究を進めているメンバーはあまりいないので直接話せる人は多くはありませんが,temasで連絡を取れば皆さん快く返信をくれます.(M1)

JASSO第一種奨学金免除

昨年度修士卒のOBの努力が報われ、全員が、JASSO第1種奨学金の返還免除(1名全額、1名半額)を受けました。 金川研において、OBOGを含め貸与者の全員が免除を受けており、全額免除者も毎年出ています。

Ultrasonics Sonochemistry

加賀見俊介(M2)の論文が、Elsevier社の Ultrasonics Sonochemistry 誌 (IF= 9.336; CiteScore=14.1; Q1誌 (Acousticsにおいて1/32)) から出版されました(2022年7月7日)。


Kagami, S. and Kanagawa, T., “Weakly nonlinear propagation of focused ultrasound in bubbly liquids with a thermal effect: Derivation of two cases of Khokolov–Zabolotskaya–Kuznetsoz equations,” Ultrasonics Sonochemistry, Vol.~88 (2022), 105911.


– 集束超音波の数理モデルとして著名なKZK方程式を、単相から混相媒質へと拡張し、気泡振動・音の伝播・温度変動を、1本の数式に集約しました。
– 超音波腫瘍焼灼治療に即した温度上昇値が、新たなKZK方程式の数値解から確認され、従来の約10連立の煩雑な基礎式を解く方法論の一代替策となる可能性を秘め、医療応用上の意義を有します。


筑波大学からプレスリリースが出ました(2022年7月11日)。