学生視点の金川研紹介’25(4)

M2の学生にフランス留学について書いてもらいました。最近は、大学院生が、東北大や九州大などに、希望に応じて中短期留学するケースが増えています。旅費は全額研究費から支給されます(金川)。


2025年の9月下旬から11月まで2ヶ月間フランス・パリのゾルボンヌ大学に留学をしていました。この留学は、共同研究者のGeorges Chabouh博士と金川先生のつながりで実現したもので彼がポストドクター時代に所属してた研究室で、Olivier Couture博士の指導の下、勉強させてもらいました。

ここでは、フランスでの研究生活や現地での学びについて振り返りたいと思います。

まずは、研究についてです。
当初の目的としては自身の理論の検証実験を行うということでしたが、現地で協議を重ねた結果、設備や様々な事情から実験を行うことが難しい状況になり、私は数値計算に挑戦することになりました。フランスに行く前にもっと現地での計画を明確にしておくべきだったと少し後悔しましたが、Couture博士、そして私のサポートを全面的にしていただいた博士1年(当時)のAnaはとても前向きで、私がチャレンジできそうなことをいくつも提示してくれて、私自身も頑張ろうと思わせてくれました。
この数値計算をやる傍ら、別の実験の手伝いもさせていただきました。これまで超音波診断用の造影気泡の研究をしてきましたが、本物の気泡を見たことは1度しかなく、どのように造影がされるのかも見たことがなかったので、今回フランスで、実際の造影剤を生成するところからシリンジを使って取り出し、造影する様子を見ることができて、頭の中でイメージしていたものが実現した感覚でした。実験では思った通りの結果が出ず、何度もチャレンジしたり、セットアップが間違っていてやり直したりなど、実験研究ならではの難しさも体感することができました。
また、共同研究者のChabouh博士にも実際にお会いして研究を進めることができました。多忙な中、私のために時間を取っていただき、私の説明や相談にとても親身になって答えていただき、オンラインで進めるよりも遙かに充実した研究の時間を過ごすことができました(M1の間はslackをメインに、Chabouh博士との共同研究を進めていました)。

次に研究室についてです。
普段は、緩めのコアタイムみたいなものが決まっている印象でした。具体的には、朝9時半頃までに来て、夕方は6時頃に帰る、ただし点呼を取るようなことはない、のような感じでした。金川研ではコアタイムが全くなく、良いように捉えれば時間に縛られませんが、悪く捉えると深夜でも早朝でも研究できてしまう、という環境だったので、メリハリを持って研究に取り組めるコアタイムも悪くないなという印象でした。また、土日祝日は研究室の建物自体に入ることができないというのも日本との大きな違いでした。あらかじめ休みが決められているからこそ平日にさらに集中して研究できるという感覚があり、その分休みにはパリの観光を楽しむことができました。
2週間に1度ゼミのような、進捗報告を行うチームミーティングがありました。興味深かったのは、その進捗報告では、それぞれが話したい言語で報告するということでした。フランスの研究室ですが、海外からの学生もいるほか、英語で研究の詳細まで議論できるようになりたいフランス人の学生もいて、フランス語で報告する学生、英語で報告する学生、さらにどちらも使う学生もいました。私は残念ながらフランス語はほぼわからないので英語で報告していました(話したい言語で良いからといって日本語はやめてね笑笑と言われていました笑)。
研究室全体の雰囲気としては、とてもポジティブで向上心があり、先生との距離が近いという印象でした。Couture博士の人柄あってのことですが、わからないことを聞けば何かしらの提案をしてもらえる、博士の学生も親身になって相談に乗ってくれるなど、とても温かい雰囲気でした。また、わからないことがあるたびにどんなに些細なことでも先生に質問して良い雰囲気があり、それも自分に合っていると感じました。研究と全然関係のないパリの観光スポットの話などもたくさん教えてもらい、日本の話もたくさんできました。
また、どの学生も研究に熱意を持っており、主体的に行動していることが2ヶ月の間でも感じ取ることができました。さらに、どの学生も英語は話せるという印象で、フランス人同士の会話でも英語ということもたくさんあり、英語の会話力の重要性を改めて痛感しました。

次にフランスでの生活についてです。
初めてのフランスでの生活で、フランス語が話せない状況だったので当初は困惑することもありましたが、パリは有名な観光地でもあることから、お店などではほとんどの方が英語を話すことができる印象でした。パリの街は建物がとてもきれいで、様々な建物を見るたびに感動していました。コンパクトな都市なので、2ヶ月あれば十分に満喫でき、つくばの町とは全く違う景色でとても新鮮だったなと思います。

今回は、ソルボンヌ大学の研究室で勉強させていただくという貴重な機会を頂き、大変感謝しています。この経験を糧に今後も活躍できるよう努力していきたいです。


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