B4学生に研究室紹介を書いてもらいました。既に筆頭著者論文が国際誌に採択されている学生です(金川)。
・研究内容について
金川研では気泡を含む液体中の波の伝播を主に手計算によって理論的に解析しています。研究では学部の1から3年生で習った数学や物理を多く用いるため、これまでの授業とのつながりを感じることができるのが特徴です。私は流体力学に興味があり、研究では実験よりも理論系をやりたいと思ったため、金川研を選びました。流体力学の理論をメインとしてやっている研究室は現在は他大学では希少となっているようで、配属前は正直何をやっているのかわからない部分が多かったですが、先生や先輩方が教えてくださったため、研究を始めるのに大きな苦労はありませんでした。金川研は大学院進学の際に他の研究室や外部の大学から入学してくる人も多く、来年度も新しく2名が大学院進学の際に他の研究室から来るため、外部の人にもよく知られている研究室であると感じています。
私が現在やっている研究は多数の気泡を含む水の中を伝播する波の特性を気泡同士の相互作用を考慮して調べるというものです。相互作用とは気泡同士が及ぼしあう力の作用のことで、これを考慮することで波の伝播がどう変化するかを考察しています。この研究の応用先として医療分野の超音波診断が挙げられ、診断の際に用いられる気泡造影剤の気泡同士の相互作用が超音波の伝播にどのように影響するのかという部分に応用できると考えています。金川研では基礎研究の位置づけでやっていることが多いですが、上で述べたように医療分野などの応用先も考えながら研究を行っています。
・論文執筆について
私は配属されてから比較的早い段階で一定の結果を出すことができたため、金川先生の勧めもあり、夏の終わりから海外の出版社に投稿するために論文を書き始めました。海外の雑誌のため、論文を英語で書かなければならず、私は英語で長い文章を書いたことがなかったため、最初はとても苦労しました。また、論文の体裁の細かいルールも多く、ミスがないかチェックするのにも時間をかなり要しました。似たテーマで昨年度に論文を投稿した先輩がいたため、構成を真似しながら書いていました。論文を一通り書き終えると、Physics of Fluidsという流体物理の専門雑誌に投稿し(私はどういう雑誌があるかを知らなかったため、先生が薦める投稿先に投稿しました)、それをその分野の専門家の人たちが複数でチェックする査読という段階に入りました。通常は査読者は2~3人ほどが一般的のようですが、私の場合は4人も査読者がついたため、それぞれの査読者の要求や論文の内容についての質問に答えるのがとてもしんどかったです。しかも、査読対応の期間も短く、査読のやり取りも英語であったため、査読対応が始まってからは毎日朝早くに学校に行き、夜まで行うというとても過酷な期間でした。しかし、先生や査読を経験した先輩方にアドバイスをたくさんいただき、なんとか期限に間に合わせることができ、無事採択が決定しました。
この論文を書き始めてから出版が決定されるまでは個人的にはきついことの連続でしたが、それと同時に論文を出版するという経験を通じて英語のライティングの能力を上げることや自分の研究についてもっと深く知る必要があるということなど学ぶことも多かったです。正直、私の研究テーマ自体は先輩から引き継いだものであり、成果を出すことができたのは第二著者でもある昨年度に修了された先輩の力も大きかったですが、早い段階で論文投稿という経験をできたことは今後の自分の研究に大きな自信になりました。
・普段の生活について
金川研では他の研究室と異なりゼミがないため、時間的な拘束がほとんどないという点が特徴として挙げられます。進捗報告は先生と1対1で1,2週間に1回程度で対面またはオンラインで行っていますが、それ以外の時間は自由に使えるため、自分のペースで自由に研究を行いたいという人にはおすすめだと思います。バイトやサークル活動との両立も行いやすいと思います。理論研究のため、研究室にわざわざ来なくても自宅や図書館など好きな場所で研究が行えるという点が個人的に良いと思っています。また、先生との連絡はメールではなくSlackを用いて気軽に行えるので、疑問点や急な予定変更での面談なども随時対応していただけるので連絡において不便はまったく感じないこともこの研究室の良い点だと思っています。
・研究室の雰囲気
数年前までは、研究室で研究を行う人がほとんどいなかったそうですが、今はほぼ毎日誰かしら人がいて、楽しく居心地が良い研究室だと感じています。月に1回学生だけで自分の研究について話し合う学生ゼミが開催されるのですが、参加も強制ではなく、重たい雰囲気もまったくないため、気軽に参加して自分の研究の疑問点などを学生間で共有できるとてもいい機会だと感じています。学生ゼミの後に学生同士でご飯に行ったり、居室でゲームをしたりなど研究以外のことも楽しめる研究室です。この研究室ではみんな研究とそれ以外の遊びなどをメリハリ持ってやっている人が多い印象です。みんな何かしら趣味を持っていたり、サークル活動などをしているので、研究だけという感じはまったくなく、研究と両立して色々なことにチャレンジできる環境だと思っています。
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