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[3/19_1400_3A402]連続体力学勉強会

工学システム学類生向け:
時空間を扱えない熱力学を、 時空間を記述する固体力学・流体力学と結びつけることを目的として、以下の勉強会を5~10回ほど行います。 本勉強会の情報は、以後、manabaにて連絡しますので、 参加希望者は、金川宛連絡ください。 情報を受け取りたいだけの方や、様子見の方でも結構です。

◆ 実施予定日(各回2時間程度を想定):
3月
19日(月)14:00-17:00
20日(火)14:00-17:00
22日(木)14:00-17:00 3L201
26日(月)14:00-17:00
27日(火)14:00-17:00
28日(水)14:00-17:00
29日(木)14:00-17:00
30日(金)14:00-17:00

注意:
# 22日以外は全て「3A402」教室
# 3時間通して行う可能性は低いです。各回90分程度で止める予定です
# 一部の日程は、キャンセルの可能性がありますが、上記8日程以外に増えることはありません

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「連続体力学から流体と弾性体の力学へ」

【概要】
連続体とは、質量と体積を有し、その「変形」が議論の主体となる意味において、1年次で学んだ「質点」や「剛体」よりも発展的かつ実用的な力学の概念である。設計や開発の現場でも、固体・液体・気体の区別なく、連続体の力学が主役を演じている。
ここでは、流体の力学と、固体の力学(材料力学など)を、別々に学ぶのではなく、「連続体力学」という一括りで統一的に論じた後に、固体と流体に分類する立場をとる。すると、一見遠い距離にあると思いがちな固体力学と流体力学の数式表現には、本質的差異はないことに気づく。
以下の順序で、ゆっくりと講述する。事実、昨年度も同種の勉強会を計7回ほど実施したが、(2)の途中までしか進めなかった。

(1)基礎方程式系:
連続体の運動は、Newton力学の基本法則である、質量・運動量・エネルギーの保存則にしたがう。これらを偏微分方程式の形で表現したものを基礎方程式系という。
連続体の基礎方程式系を解けば、任意の時刻と位置における変位・速度・応力・ひずみ・渦度・温度・熱流などといった連続体の全てを予測することが可能である。基礎方程式系を手計算で解くことは困難極まりないが、コンピュータシミュレーションの著しい進歩によって、基礎方程式系の近似解の多くは、計算可能となりつつある。
その意味で、人間がすべきことは、自身が着目する問題に対して、基礎方程式系(と初期条件・境界条件)を適切に立てることに集約される。ここでは、基礎方程式系の導出過程と物理的意味の理解に主眼をおく。

(2)構成式:
実は、基礎方程式系「だけ」では、連続体力学の問題の解を求めることはできない。高校物理で学ぶHookeの法則のような「構成式(経験則)」、すなわち、応力とひずみ(やひずみ速度)の関数関係と組み合わせなければ解けない理由がある。「応力がひずみに比例」とは簡単に聞こえるし、1次元の表式の理解も容易だが、3次元かついかなる座標系にも適用可能な構成式を導いて、さらに、それを(1)と組み合わせることは、独習困難である。
構成式とは、基礎方程式系とは異なり、連続体の種類に依存する(固体と流体ではもちろん異なるし、同じ液体であっても、ねばねばの血液とさらさらの水では異なる)。したがって、構成式の全てを把握することは不可能であるし、必要に迫られた際に調べるべきものともいえるだろう。ここでは、流体の代表例としてのNewton流体(線形粘性流体)と、固体の代表例としてのHooke弾性体(線形弾性体)を取り上げ、これらの構成式を導き、Newton流体とHooke弾性体の類似性に言及する。Newton流体の守備範囲は広く、われわれの身の回りの水や空気など広範を包含する。
応力とひずみはテンソル量であって、テンソル解析やベクトル解析などの道具を多用するが、その数学は適宜補完する。

(3)流体力学:
上記1と2より、流体力学の基礎方程式系(Navier-Stokes方程式系)を導いて、つぎの初等的な流れに対する解を求める:
・一方向の流れ(Couette流、Poiseuille流など)
・渦、境界層、ポテンシャル流
・波動(音波と衝撃波、水面波など)

(4)弾性体の力学:
1と2から、弾性体の変位を記述する運動方程式を導き、それに即して、静力学・動力学に対する基礎的な問題を解く:
・静力学(曲げ、ねじり、座屈)
・動力学(P波とS波、弾性波、表面波)

* 予備知識:
Newtonの運動の三法則(慣性、運動、作用・反作用の三法則)だけを知っておればよい。なお、流体力学と材料力学を履修しておれば、本勉強会とは見方が異なることに気づき、それによって理解も進むはずだが、より一般的な「連続体力学」という立場から新しく知識を構築するため、前提要件ではない。

* 数学的道具:
偏微分方程式、ベクトル・テンソル解析を多用するが、偏微分方程式以外は未習であるので、勉強会内で適宜補う。原則、偏微分方程式も補う。

* レベル:学類2年生以上を想定。

* 進め方:原則、全て板書。参考書を随時提示。人数にもよるが、一方通行講義形式。

* 補講ではない。単位は出ない。